小田急電鉄は17日、特急ロマンスカー・VSE(50000形)に関して、車両の経年劣化や主要機器の更新が困難になる見込みであることから、2022年3月12日に実施するダイヤ変更に合わせ、前日の3月11日をもって通常ダイヤでの定期運行を終了すると発表した。

  • 小田急電鉄の特急ロマンスカー・VSE(50000形)。ダイヤ改正前日の2022年3月11日をもって定期運行を終了する

特急ロマンスカー・VSEは、箱根観光専用特急として2005年3月に就役し、シルキーホワイトの洗練された外観や、「Vault」に形容される広々した室内と展望席や大型窓からのダイナミックな風景など、多くの支持を得たという。

就役以来、約17年にわたり2編成でのべ600万km超を走行し、約2,000万人が利用したが、車両の経年劣化に加え、主要機器の更新が困難になる見込みであることから、3月11日をもって定期運行を終えることになった(50001×10・50002×10の2編成ともに運行終了)。その後は臨時ダイヤによるイベント列車等での運行を継続した後、2023年秋頃の引退を予定している。

引退に伴う利用者への感謝の気持ちを伝える企画として、「ありがとうVSE! ~Special Thanks&Forever~」を開始。1月29日から感謝の気持ちを込めた記念装飾を車体へ掲出し、2023年秋頃のラストランまで運行するほか、同じく1月29日から新宿駅など4駅で「小田急ロマンスカー・VSE(50000形)定期運行終了記念乗車券」(入場券6枚・区間式乗車券2枚・特急券型硬券4枚で2,000円)を限定1万セット販売。事前予約が必要で、1月中旬から専用サイトにて予約開始する。

  • 先頭部に掲出する記念装飾(イメージ)

  • 「小田急ロマンスカー・VSE(50000形)定期運行終了記念乗車券」(イメージ)

  • 入場券と区間式乗車券、特急券型硬券がセットに(イメージ)

2022年1月中旬には、特急ロマンスカー・VSEの歴史やイベントなどの情報を発信する特設サイトを開設。小田急トラベルにて定期運行終了を記念した「VSEロゴ入りアルミスポーツボトル」をはじめとする7大特典付き宿泊プランを開催するほか、VSEとのエピソードを募集する企画など、ラストランまでの間にさまざまな企画を多数検討している。