第46回報知映画賞の表彰式が16日に都内で行われ、各賞の受賞者が登場した。

  • 左から中村獅童、Fukase

    左から中村獅童、Fukase

映画『キャラクター』で新人賞に輝いたFukase。サプライズゲストには同作で共演した中村獅童が登場し、「僕がこの場に立たせていただいたのは2006年以来で、その時もプレゼンターで松山ケンイチくんにお祝いしたんですけど、その前に『ピンポン』の時に新人賞をいただいたかなと思って調べたら、報知の賞だけはとってなかったんですね。あの時5冠とったんですけどね、報知だけはとってない。腹立つわ、ほんとに」と会場の爆笑をさらう。

獅童はさらに「しかも今日なんか急に電話かかってきて、『報知の賞があるから』と。俺、『孤狼の血』で助演だったのに、(同作で助演男優賞をとったのは)鈴木亮平だろ、どうなってんだよ、この賞は」とぼやく。「菅田(将暉)くんじゃなくてごめんね。菅田くんがプレゼンターだったのに、なんか忙しいってんでね。大河の撮影で忙しいって言って。小栗旬も大河の撮影で忙しい」と内情を暴露し、「俺、賞はもらえねーし仕事はねーしさあ。暇で暇で。どうにかしてくださいよ、映画関係者のみなさん。来年も再来年も仕事ひとつも入ってないんだよ」と訴えかけた。

獅童はFukaseを「映画オファー受けて2回断ったらしいけど、賞はもらうんだって感じです」といじりつつ、「でも、嬉しいよね。本当にFukaseくんは素晴らしかったと思うし、これからもどんどん映画にチャレンジしていただきたいなと思いました」とエールを送った。

Fukaseは「まさか自分がこんな素晴らしい賞をいただけるなんて夢にも思っていなかった」と驚きながら、「この映画のお話をいただいた時、自分にできるんだろうかと思いましたし、キャストの方々の名前を拝見した時に、自分はこの映画の邪魔をしてしまうんじゃないかなと思って。自分はとても映画が好きなので、自分が至らなくて映画が不完全なものになってしまうんじゃないか、そういう不安のもと、自分には難しいかなと思っていたんです」と振り返る。

しかし「プロデューサーや監督に『Fukaseくんなら、殺人鬼できるよ』と言われて、どういう意味かな、ちょっとおかしいなと思ったんですけど、家族に相談してみたら『さとし(Fukase)は殺人鬼ぴったりだよ』と言われて。最後にメンバーに聞いたら『殺人鬼以外の役、来るの?』と言われたんです。そんなにぴったりなら、もしかしたらできるかなと思って」と苦笑。「お芝居のレッスンをできる時間が1年以上あったので。 もしかしたら期待に添える形になるんじゃないかなと役を受けさせていただきました。なので、こんな素晴らしい賞がもらえるなんて到底思っていなかったので、大した言葉は用意しなかったんですけども、とても嬉しいです」と喜びを表し、「帰ったらメンバーに自慢したいと思います」と語った。

第46回報知映画賞 受賞・登壇者一覧

作品賞・邦画部門:『護られなかった者たちへ』アミューズ 筒井竜平、松竹 福島大輔
作品賞・海外部門:『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』東宝東和 代表取締役社長 山崎敏 花束ゲスト:田中誠
アニメ作品賞:『漁港の肉子ちゃん』渡辺歩監督、大竹しのぶ

主演男優賞:木村拓哉(欠席)『マスカレード・ナイト』
主演女優賞:永野芽郁『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』 花束ゲスト:田中圭
助演男優賞:鈴木亮平 『孤狼の血 LEVEL2』 花束ゲスト:東映 紀伊宗之プロデューサー
助演女優賞:寺島しのぶ 『ヤクザと家族 The Family』『キネマの神様』『空白』 花束ゲスト:寺嶋眞秀

監督賞:前田哲『そして、バトンは渡された』『老後の資金がありません!』花束ゲスト:市村正親
新人賞:片山友希 『茜色に焼かれる』サプライズゲスト:立川志の輔
新人賞:Fukase『キャラクター』サプライズゲスト:中村獅童
新人賞:堀貴秀監督 『JUNK』 花束ゲスト:ギャガ 代表取締役 社長 CEO 依田巽
特別賞:岡田裕介(代理受賞者 高木美也子)