リクルートが運営するニュースサイト「SUUMOジャーナル(スーモジャーナル)」は、JR中央線・東京都内32駅の中古マンションの価格相場を調査した。調査方法は7月1日~9月30日の期間、SUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出。対象物件となるのは、同サイトに掲載されているJR中央線沿線の駅にある、駅徒歩15分圏内・物件価格相場3億円以下・築年数35年未満・敷地権利は所有権のみという物件だ。今回は専有面積によって「シングル向け」「カップル・ファミリー向け」に分け、それぞれの価格が安い駅をランキング化し、その結果を12月10日に発表した。

  • JR中央線・東京都内沿線の価格相場が安い駅ランキングTOP10シングル編

今回は、専有面積20平米以上~50平米未満の「シングル向け」と、専有面積50平米以上~80平米未満の「カップル・ファミリー向け」、それぞれの価格相場が安い駅トップ10を紹介する。

「シングル向け」ランキングの1位は八王子市にある八王子駅で、価格相場は2190万円。八王子駅は人口56万人に及ぶ八王子市における中心的な駅であり、JRの駅を出て5分ほど歩くと京王線の京王八王子駅も存在する。

両駅がある一帯はさまざまな商業施設が林立する繁華街。複数のショッピングモールや家電量販店などが立ち並び、その一部はで駅と結ばれている。日常生活を支えるスーパーやディスカウントストアもあるので、買い物は駅前でまとめてできそうとのこと。

また、JR八王子駅と京王八王子駅の間にあるエリアでは再開発が進行中で、2022年10月に多摩地区最大級の産業拠点として「東京都立多摩産業交流センター」の開業が予定されているほか、道路などの街並みや商業ゾーンの整備も進められている。

今後の発展も楽しみな八王子駅は、JR中央線の通勤特別快速を利用すると新宿駅まで約43分、東京駅までは約59分と都内ビジネス街に勤める人たちの通勤圏内といえる距離感にあり、かつお得な中古マンションを探すことができるエリアといえそうだ。

2位は杉並区にある荻窪駅で、価格相場は2780万円。4位・西荻窪駅(価格相場2985万円)、10位・阿佐ヶ谷駅(価格相場4080万円)の間に位置し、この3駅では最も価格相場がリーズナブルという結果に。

JR中央線快速に乗ると荻窪駅から新宿駅まで約13分、東京駅までは約27分。東京メトロ丸ノ内線の終着駅でもあり、赤坂見附駅や霞ケ関駅まで1本で行くことが可能。駅直結の商業施設があるほか、駅前には飲食店も多数立ち並んでおり、交通利便性だけではなく、生活利便性も高い街だ。

  • JR中央線・東京都内沿線の価格相場が安い駅ランキングTOP10カップル・ファミリー編

続いて、カップル&ファミリー向け中古マンション(専有面積50平米以上~80平米未満)ランキング。

1位は八王子市にある西八王子駅で、価格相場は2位以下よりグッと安い1998万円だった。2位・八王子駅とは1駅しか離れていないが、1782万円の価格相場の差があった。

駅前の様子を見ると、八王子駅とは違い西八王子駅周辺に大型商業施設はないものの、駅には生鮮食品店やドラッグストアを備えた「セレオ西八王子」が併設されているほか、駅前にもスーパーや飲食店が点在している。八王子駅のように周辺地域からも多くの人が集まってくる駅ではないので、落ち着いた住環境を求めるならむしろ西八王子駅のほうがよさそうとのこと。

2位は「シングル向け」の1位として紹介した八王子駅、そして3位は日野市にある豊田駅がランクイン。1位・西八王子駅~2位・八王子駅~3位・豊田駅の順に連続して並ぶ3駅がトップ3を占めた。

豊田駅の価格相場は4080万円で、2位・八王子駅よりも300万円高いが、駅の造りは八王子駅に比べるとこぢんまりとしている。豊田駅から北に5分ほど歩くと、「イオンモール多摩平の森」があり生鮮食品店から服飾品店、飲食店に学習塾、郵便局まで集まっているので、一度に複数の用事が済ませられそう。駅周辺には保育園や幼稚園も複数点在しているため、子育て世代も暮らしやすい街だという。

「シングル向け」ランキングでもトップ10の駅は東京都内でも西側の駅が多かったが、「カップル・ファミリー向け」ランキングはその傾向がより顕著だった。やはり「カップル・ファミリー向け」のようにある程度の広さを求めつつリーズナブルさも願うなら、東京駅から離れた西側エリアを重点的に探してみるのもいいかもしれないという。