作業服や関連用品の専門チェーンのワークマン。女性向けの「#ワークマン女子」などの業態も好調だが、このほど「WORKMAN Pro(ワークマンプロ)」第1号店をオープンし、ガチのプロ職人ニーズを狙いにいくらしい!
板橋区にワークマンプロ1号店開店
23区の中でも板橋区は、精密・光学や印刷関連産業などが盛んな工場集積地。大規模工場から町工場が集まり、東京23区内で唯一内陸部に工業専用地域を有している。
参考:東京商工会議所による板橋区の特色説明
そんな板橋区に、ワークマンプロ第1号店がオープンした。虚飾を排したシンプルなロゴが潔い。もちろん、駐車場も完備している。
元鳶職人アンバサダーと商品を開発
内装も、黒を基調としたデザインを採用。商品陳列棚まで、質実剛健を地でいく玄人好みの空間に仕上がっている。
店内をぐるりと見回すと、定番的な作業服や靴が過不足なく取りそろえられている。
例えば、襟付きの長袖ポロシャツはまさに、「日本で働くおじさん」のファッションの典型。しかしながら、「ペンを挿せる腕ポケット」「腕をまくりやすい袖口」「襟を立たせるワイヤー」など、実は気の利いたデザインが施されていることが分かる。
聞くと、かなり昔からあるロングセラー品であり、制服としてまとめ買いする事業者もあるとのことで、かなり手堅いニーズをつかんでいるのだとか。
そのほかにも、私服通勤のオフィスワーカーや休日のお出かけ着としても使えそうなおしゃれな服がズラリ。中でも、「PRO CORE(プロコア)」コーナーが、ひと際目を引いている。こちらは、ワークマン公式アンバサダーで元鳶職人の山下幸一さんが監修したシリーズだ。
プロコアシリーズでは、「デニム」「スーパーストレッチ シリーズ」「ブラックエディション」「ヒーター ジャケット」を展開する。
デニムは、現場ワークだけでなく街着としても活躍しそうだ。デザイン性が高いだけでなく、120%ストレッチ生地や立体裁断パターンの腕・脇部分のため、動きを妨げない。さらに、ジャンパーには、腕章用ループ、袖口ファスナーなど、細部まで機能性を追求している。
デニムは、使うたびに変わっていく色落ちや風合いも楽しみの一つ。また本店舗・数量限定で、「DIYモデル」も扱う。いわゆるノンウォッシュの状態で、自分だけのアタリやひげを楽しむことができる。
なお、プロコアシリーズの監修を担当した山下さんが、色落ち加工のサンプルとして用意したデニム(ジョガーパンツ)が展示されているので、こちらもぜひ参考に。
「色落ち加工は軽石を使う方法が知られていますが、ハイターなどの塩素系漂白剤なら手軽です。自分なりの加工を楽しんでください」と山下さんがヒントをくれた。
防寒アイテムはヒーター付きジャケット一択
冬の寒さ対策も、ワークマンの得意分野である。ここ数年は、ヒーターを内蔵したジャケットやベストが人気で、ワークマンにも「着るこたつ」と呼ばれたヒット作があったが、プロコアシリーズではこうなる……!
「HEATER JACKET(ヒータージャケット)」(4,900円)は、撥水素材で全方向ストレッチ素材と、本格的なプロ仕様。
引っかかりを防止する長めのリブ(袖口部分)、ハーネスや手袋をしたままでも手が入りやすい右胸メッシュポケットなど、プロユーザーの声をしっかり反映。そして、シルエットもスタイリッシュで洗練されている。
本気で使える工具や道具もそろう
このようにスタイリッシュな作業服を展開する一方で、本格的な工具コーナーも設けるのが、ワークマンプロ店舗の特徴。100円ショップでもおなじみのカラビナだけでも、かなりの商品数だ。もちろん、アクセサリーでなく「本気の工具」のクオリティー。
釘の踏み抜きなどによるケガを予防する安全靴も、かなりの商品数が勢ぞろい。
広報担当の伊藤磨耶さんに聞くと、「これまで、プロ職人は、作業着はワークマン、仕事道具はホームセンターと、使い分けをしていたようです。これからは、道具までそろう店を目指しています」とのこと。今後の展開が楽しみだ。
●information
WORKMAN Pro 板橋前野本通り店
東京都板橋区前野町4-14-2