自然をより身近に感じられるブッシュクラフトは「普通のキャンプでは物足りなくなってきた」というキャンプ上級者を中心に人気を集めています。本記事では、ブッシュクラフトの魅力や必要な道具などを紹介します。
また、ブッシュクラフトで役立つアイテムやその選び方も紹介するので、ブッシュクラフトデビューする人はぜひ参考にしてみてください。最低限の荷物でアウトドアをもっと楽しみましょう。
ブッシュクラフトとは
ブッシュクラフトは、キャンプ上級者や本格的にキャンプを楽しみたい人の間で注目されているキャンプスタイルです。キャンプに持ち込むのは最小限の道具のみとし、現地で手に入る木などを使ってアイテムを作り、キャンプを楽しみます。
例えば、落ちている木を調達して椅子や机を作ったり、火おこしをしたりします。持ち込む道具の量などは特に決まっていませんが、上級者になればなるほど持ち物は少なくなる傾向にあります。
ブッシュクラフトで最低限必要な道具
最低限の道具のみでキャンプを行うブッシュクラフトですが、欠かせないアイテムが3つあります。
ファイヤースターター
1つ目は、料理をしたり暖まったりするのに必要な火おこし関連のアイテムです。ファイヤースターターなどを持っていけば、スムーズに火をおこすことができます。
ナイフ
2つ目はナイフです。食材を切ったり木材を切ったり、あらゆる場面で活躍するナイフは欠かせないアイテムの一つ。持ち運びやすい小刀のようなナイフを携帯するケースが多いようです。
水筒
3つ目は、水分を確保するのに大事な水筒です。単に飲み水としてだけでなく、料理をするためにも水は欠かせません。水筒は忘れずに持っていきましょう。
ブッシュクラフトの注意点
ブッシュクラフトは自然に足を踏み入れて行いますが、より自然を楽しむために、深い山や森などに赴くこともあるでしょう。野生動物に遭遇する可能性があったり、道が整えられていなかったりといった危険が待ち受けているのはもちろん、私有地である可能性も考えなくてはなりません。誰かの私有地に許可なく入ったり、木や食材を無断で調達したりするのは法律で禁止されている行為です。
ブッシュクラフトをトラブルなく行うためにも、事前に私有地かどうかや、木材や食材の調達などが許可されているかどうかを確認するようにしましょう。
ブッシュクラフトの魅力
自然を最大限感じられるブッシュクラフトですが、初めての場合は不安に感じる人もいるかもしれません。ここからは、ブッシュクラフトの魅力や楽しみ方について解説していきます。
火おこし・焚き火
通常、火おこしをするには薪や着火剤などが必要になりますが、ブッシュクラフトではこれも自分たちで調達し、加工していきます。小枝や枯れた枝を見つけたら、細かく削って作ってみましょう。自分で調達したもので行う火おこしや焚き火は、持ち込んだ道具で行うのと比べて達成感を得られるのではないでしょうか。
食糧調達や料理
ブッシュクラフトでは、ナイフや水分は持ち込んでも食料品は持ち込みません。そのため、山や森で食べられるものを探すことになります。きのこや野草、木の実など食べられるものを探して調理してみましょう。川が近くにあれば魚も手に入るかもしれません。ただし、食用ではない可能性もあるので、その点は注意が必要です。食べて問題ないかどうかは必ず調べましょう。
食材をその場で調達するというのは普段なかなかできないことなので、ものすごくおいしいわけではなかったとしても忘れられない味になるのではないでしょうか。
より自然を感じられる
通常のキャンプよりも持ち込むものが少なく、自分たちで調達したり加工したりして楽しむのがブッシュクラフトです。それこそが魅力であり、自然をより身近に感じられる究極のアウトドアといえるでしょう。
上級者になると椅子や釣り竿、食器などあらゆるものを自分で作り出していきます。便利なものがあふれる現代において、あえてそれらに頼らないというのは貴重な経験になるのではないでしょうか。
ブッシュクラフトで役立つアイテム
ブッシュクラフトをするにあたって、持っておくと役立つアイテムについて紹介します。最小限の道具といっても、その量は人それぞれです。特に初心者の人はいきなり最小限の道具のみにしてしまうと、現地で苦労してしまうかもしれません。自分にあったアイテムを探して、よりブッシュクラフトを楽しめるようにしてみましょう。
手斧
ナイフとは別に手斧があると便利です。ナイフでは切れない木があっても、手斧を使えば簡単に切れる場合があります。持ち運びやすいサイズ感の斧なので、女性でも扱いやすく、負担なく持ち込めます。手斧にもさまざまな種類があるので、自分の手に馴染むものを選んでみてください。
フライパン
食料は調達できても調理器具を用意するのは大変です。初心者の人は、できれば調理器具を持ち込むといいでしょう。フライパンがあれば大抵の料理は作れるはずなので、1つだけ持っていくのならばフライパンがおすすめです。
中には、フライパンの柄の部分がついておらず、木の枝を差すことで完成するタイプもあります。これならほどよくブッシュクラフトらしさを味わえて、利便性と楽しさを両立できるでしょう。
クッカー
もう少し本格的な料理をしたいのであれば、クッカーもおすすめです。鍋やフライパンとしてだけでなく、お米を炊くこともできるので、汎用性が高いのがポイント。こだわった料理を作りたい人には欠かせないアイテムです。
複数のクッカーを重ねて収納できるタイプであれば、かさばらずに持ち運べます。どのような料理を作りたいのかを考えて、サイズや素材を選ぶとよいでしょう。
ブッシュクラフトに最適なナイフの選び方
ブッシュクラフトの必要最低限な3アイテムの中に入るナイフ。ナイフを使う場面は非常に多く、焚き火でも料理でも使うことになるでしょう。そのため、ナイフの使い勝手が悪いとブッシュクラフトの満足度が下がりかねません。
ブッシュクラフトを最大限楽しむためにも、最適なナイフを選びましょう。ここからは、ナイフの選び方について解説していくので、自分にぴったりなナイフを選ぶ際の参考にしてみてください。
身幅
まずは身幅を確認してください。日本製のナイフは、薪を割ることを想定して作られていないので、身幅が狭めに作られています。そうなると、木を切ったり割ったりするのが大変になってしまいます。ナイフを選ぶ際は身幅の広さに着目し、なるべく広いものを選ぶようにしましょう。
サイズ感や形状
ナイフを選ぶときは実際に手に持ってみることをおすすめします。ナイフは重大な事故につながる可能性のある道具なので、使い勝手が悪いと自分や周りの人に危害を加えてしまうかもしれません。そうならないためにも、自分の手に馴染み、使いやすいと感じるナイフを選ぶようにしましょう。
切れ味
続いて、ナイフの切れ味にも注目してください。切れ味が悪いと無理に力を入れることになり、重大な事故やけがをしてしまう可能性が高まります。できれば切れ味の良さを試してから購入するといいでしょう。
購入してからも切れ味をキープするために、定期的にメンテナンスをするように心がけてください。
素材
ナイフの持ちやすさや切れ味はブレード素材によって変わってきます。基本的には鉄かステンレスが使われており、それぞれ特徴を持っています。
鉄は切れ味が鋭く頑丈ですが、サビに弱いので雨の日の使用はいささか不安が残ります。定期的にメンテナンスしないと劣化していくので、お手入れを楽しめる人であればおすすめでしょう。
一方ステンレスは、切れ味は鉄性に劣るものの、劣化に強い特徴があります。雨に強くさびにくいので、頻繁にメンテナンスをしなくても問題ありません。雨の日でも抵抗なく使えるので、天候に関係なく使いたい人におすすめです。
ブッシュクラフトで自然をもっと感じよう
ブッシュクラフトは最小限の道具だけを持ち込み、現地で調達した材料でアイテムを作ることでより自然を楽しむアウトドアです。イチから自分で生み出すことの達成感を味わえるのが魅力で、キャンプ上級者やアウトドア好きを中心に注目を集めています。
ブッシュクラフトでは道具選びが重要になるので、自分にあった道具を探すところから始めてみてください。