フォー・ノーツは11月15日、「50代社員」に関する調査結果を発表した。調査は9月16~20日、身近に50代の社員が働いている全国の20~40代オフィスワーカー300人、身近に20~40代の社員が働く全国の50代のオフィスワーカー100人を対象にインターネットで行われた。

調査結果は以下の通り。まず、20~40代へ「あなたの職場にいる身近な50代の社員は、どのような点で会社に貢献していると思いますか」と聞き、50代には「あなたはどのような点で会社に貢献していると思いますか」と聞いたところ、「新たな知識やスキルを素早く獲得する学習能力」「特にない」以外のすべての回答項目で、20~40代の方が、50代自身よりも高かった。

  • (50代社員の)会社に貢献している点

そして、20~40代へ「(50代社員の)仕事をする上で、どのような点を課題と感じていますか」と尋ね、50代に「あなたは仕事をする上で、どのような点を課題と感じていますか」と聞いたところ、「デジタルツールに対応できない」を課題と回答したのは、「20~40代社員」(29.3%)、「50代社員」(9.0%)となった。また、「周囲への配慮に欠けた振る舞いをする」を挙げたのは、「20~40代社員」(19.0%)、「50代社員」(5.0%)となっている。

  • (50代社員の)仕事をする上での課題

次に、20~40代へ「(50代社員は)今後新たなスキルや知識を身に付けたり、未経験の仕事に取り組むことができると思いますか」と聞き、50代に「あなたは、今後、新たなスキルや知識を身に付けたり、未経験の仕事に取り組むことができると思いますか」と尋ねると、「若い社員以上にできる」と「若い社員と同様にできる」を合わせた割合は、「20~40代」(59.0%)、「50代」(50.0%)と差があった。

しかし、20~40代の社員は6割近くが、50代社員は若い社員と同等かそれ以上に、新しいことへ取り組む能力があると評価している。

  • (50代社員の)新たなスキルや知識の獲得について

続けて、「(50代の社員の)給料は、仕事の成果と比べて、適正だと思いますか」と聞くと、高いと思うと答えた回答者は「20~40代」(22.7%)、「50代」(9.0%)で、低いと思うと答えた回答者は「20~40代」(10.3%)、「50代」(38.0%)、適正と思うと答えた回答者は「20~40代」(51.0%)、「50代」(37.0%)という結果だった。

  • (50代社員の)仕事の成果と給料の適性について

さらに、20~40代から50代への意見を見たところ、ポジティブな声では「特に『高齢』という感じはしない。バリバリ現役な感じ」「ムードメーカー、気まずい雰囲気も和ましてくれる」「経験豊富で若い社員にも積極的に教育してくれる」「昔の50代と比較したら、体力もあるし、若いと思う」などがあった。

そして、ネガティブなコメントでは、「向上心がなく死んだ魚の目をしている」「デジタルツールの導入を忌避する傾向があり、今後のIT化の弊害になる」「仕事をしてほしい。しゃべっている時間が長すぎ。プライベートの雑用を業務時間中にしている」「年功序列で出世しただけで、特にスキルも無く、管理能力があると勘違いしている人が多いです」「人によって能力の差が激しい」などが寄せられている。

同社の代表取締役社長 西尾太氏は「50代社員といってもさまざまである。アンケートの定性コメントにもあるように、確かに仕事をせず、周囲に悪影響を及ぼす50代も少なからずいるが、相応の価値発揮をしている50代もいる。一律で『使えない』という烙印を押すのではなく、他世代と同じようにまずは個として対応して頂きたい。その上で、給与にパフォーマンスが見合っていない50代に対しては、ダメな部分はダメとはっきり伝えて改善を促すことが重要である」とコメントする。