俳優の佐藤健が主演を務める映画『護られなかった者たちへ』(10月1日公開)のメイキング映像が26日に公開された。

  • 左から佐藤健、永山瑛太

    左から佐藤健、永山瑛太

同作は中山七里の同名小説の映画化作。全身を縛られたまま“餓死”させられるという、異様な手口の連続殺人事件が発生。捜査線上に浮かび上がったのは、過去に起こした事件で服役し、出所したばかりの利根(佐藤健)という男。刑事の笘篠(阿部寛)は利根を追い詰めるが、決定的な証拠がつかめないまま第三の事件が起きようとしていた。

映像では、佐藤と監督が笑顔で談笑しながら、この後のシーンで叩くことになる車窓の強度を確認したり、細かな演出についてじっくりと話し合う姿が収められている。利根が三雲(永山瑛太)に掴みかかるシーンでは佐藤が自ら「(利根は、三雲から)引き剥がされて後ろに下がる方がいい」と、永山・緒形を含む3人の動きについて提案し、利根の怒りをどう表現・体現するのか、突き詰めるこだわりを見せる。

佐藤自身もこのシーンは最も思い入れが強かったと話しており、「理不尽なことに対する怒りややるせなさを、作品を通して観客の方に共感してもらうことが今回の使命と思っていました。このシーンは台本読んだ時点で大切なシーンだと思い、監督にも何回も確認し、瑛太さんにも何回も付き合っていただきました」と語る。現場でも「本番!」のかけ声がかかるずっと前から怒りでワナワナと震えており、その集中力や本気度に、撮影スタッフも一目置く場面となった。

(C)2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会