映画『ずっと独身でいるつもり?』(11月19日公開)の完成披露試写会が19日に都内で行われ、田中みな実、市川実和子、松村沙友理、徳永えり、稲葉友、ふくだももこ監督が登場した。

  • 左から徳永えり、市川実和子、田中みな実、松村沙友理、稲葉友、ふくだももこ監督

    左から徳永えり、市川実和子、田中みな実、松村沙友理、稲葉友、ふくだももこ監督

同作は雨宮まみによるエッセイをおかざき真里が漫画にした人気コミックの映画化作。10年前に執筆した“女性の人生における幸せの価値を赤裸々に描いたエッセイ”が異例のヒットとなり、一躍有名作家となった本田まみ(田中)が、“自分にとっての幸せの形”を見つけだす姿を描く。

満員の客席を見てふくだ監督は「去年も映画公開したんですけど、1回もお客さんの顔見れなくて、でも映画ってこうやなって。沢山の顔があってスクリーンがあって、持って帰ってもらうのが映画やから、こんな風にできて嬉しいです」と涙。会場、キャスト陣からはあたたかな拍手が沸き起こった。

主演の田中は「名ばかり」と謙遜しながら、「役作りは特になかったんですけど、30代半ばで独身で働いているという共通項でいっしょくたにされてしまいがちで。でも全く別の人物なので、切り離してご覧いただいた方が見やすいかなと思います」と明かす。「『田中さんの人生ののままですね』とか、『田中さんのためにあるような作品ですね』と言われるんですけど、作品ご覧になって、感想を持たれる方はいないんじゃないかなと思います」と断言した。

共感した点を聞かれると、田中は「私もたしかに20代後半くらいの時に結婚を一つの逃げ道として考えたこともあったなと懐かしく思い返したりはした」と振り返る。一方で「今は結婚に対して、したくないという気持ちはないし、しないと決めてるわけでもないし。自分のペースでいい方があればしたいと思いますし、自由でたくさんの選択肢があっていいはずなのになんか世の中的に決めつけられてしまうことが非常に多いな、と。周囲の雑音にとらわれてしまうことも多いなと思うんですよね。女性の方で『共感できる』とか『わかるな』と思って、でも自分の生き方を肯定できるような気持ちになっていただければ嬉しいです」と語りかけた。

田中の恋人役を演じた稲葉は「男の人の『そういうところあるぞ』という部分6〜7人分を一人に集めた役」と苦笑。「恋人同士の役なので、とにかくみな実さんの写真集を見てみたり、ラジオを聞いてみたりした」と明かし、「現場でみな実さんが楽しい空気になるような会話とか、全体を巻き込んでしてくださっていたので、とっても居心地良くてありがたかったです」と感謝した。