■「こんな色気のある顔をしていたんだ」

――“男女”を想像させると言いますか、艶かしいカットも多かったように感じました。そういった視点も意識したんですか?

例えば“レンズを好きな人だと思って”みたいなことは一切考えていなくて。でも私の内側が桑島さんを人として本当に好きだと思った。そんな自分の内なる感情が勝手に表情に出ていて、私も写真集を見て、こんな色気のある顔をしていたんだと(笑)。それを意識せずに撮影して、そうやって思っていただけたことが嬉しいです。

――キレイやかわいいだけではない、どこか危うい関係性が見えたような気がして、奥山さんと桑島さんだからこそ撮れた写真だなと。

桑島さんがこれまで撮影したきた人たちを見て、羨ましいなと……言葉にするのが難しいんですけど、私もそう撮られたいっていうか、そういう気持ちが最初にあって、一回グラビアでご一緒して、“この人だったら”と思いました。キレイにかわいく撮ってもらえるグラビアでご一緒した上で、それ以上の二人の時間があって、今回のような深みのある写真を撮っていただくことができた。桑島さんが引き出してくれた写真って本当に素晴らしいなと思いました。写っているのは自分なんですけど(笑)。

■衣装数の少なさに不安も

――奥山さんと言えば、グラビアの衣装にもこだわっている印象です。2作目の写真集の時は、衣装のオーダーを資料にまとめてスタイリストさんに相談したとか。

自分のこだわりのある性格の良し悪しなのですが、大学で学んだことをどこかで使えないかと、すぐにPDF資料を作りたがるんです(笑)。

――すぐにPDF資料を作りたがる女優さんはそういないと思います(笑)。

最初は誰かにプレゼンするつもりではなく、メモ書きみたいな感じで書いていたんですけど、それをマネージャーさんがスタイリストさんに送ってくれて、結果的にプレゼンみたいになりました(笑)。学生時代は海とかも行かないし、本当に水着を着るような子じゃなかったのですが、グラビアをやってるうちに自分に似合うものもわかってきたので、前回はそのような形で衣装を決めさせていただきました。

――今回は、撮影に向き合う時間も増やすために衣装数はあえて減らしたということですが、どのような衣装の決め方をしたんですか?

これが着たいと自分から提案させていただいたものと、桑島さんから「これいいんじゃない?」と言っていただいたものを選びました。こんなに衣装数が少ないのは初めてで、大丈夫かなと不安はあったんですけど、やり切りました。