――番組の“背骨”がたびたび話題になっていますが、レギュラー放送していた『平成教育委員会』(フジテレビ)が中学入試を問いていく内容だったのが、最後はゲーム要素が多くなって終わってしまった印象があって、残念だった記憶があります。

日高:そうそう! 僕は『熱血!平成教育学院』が大好きで、あれを見て漢検一級を受けようと思った思い入れの強い番組なんですけど、『1年1組平成教育学院』にリニューアルされてゲームコーナーばっかりになっちゃったんですよ。

矢野:『平成教育』もそうだし、『マジカル頭脳パワー!!』(日本テレビ)もそうだし、『IQサプリ』(フジテレビ)もそうでしたけど、一時代を築いたクイズ番組は同じ末路をたどっていくことが多いですよね。一時代を築いてしまうと、そこから山を下っていくしかないというか、そこでだんだん“背骨”を失いながら番組が終わっていくパターンはどうしても多いですが、それは運命のような気もしますね。

木月:役目を果たしたということですよね。

矢野:役目を果たしたというのは、素晴らしいことですから。役目を果たせない番組なんて、いっぱいありますし。

次回予告…~クイズ作家編~<5> 驚異の解答者とテレビクイズへの期待

●矢野了平
1977年生まれ、埼玉県出身。高校時代からクイズ番組で活躍、東洋大学在学中からクイズ作家の仕事を手がけ、01年にプロの放送作家としてデビュー。現在の主な担当番組は『くりぃむクイズ ミラクル9』『マツコ有吉かりそめ天国』『有吉クイズ』(テレビ朝日)、『水曜日のダウンタウン』『オオカミ少年』『オールスター感謝祭』『クイズ☆正解は一年後』『佐藤健&千鳥ノブよ!この謎を解いてみろ』(TBS)、『潜在能力テスト』『今夜はナゾトレ』『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』(フジテレビ)、『天才てれびくんhello』(NHK)など。

●日高大介
1977年宮崎県生まれ、静岡県育ち。高校時代からクイズ番組で活躍し、慶應義塾大学在学中からクイズ作家の仕事を手がける。06年に『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ)でプロの放送作家として活動を開始する一方、『お願い!ランキング』『キス濱テレビ』『真夜中のプリンス』(テレビ朝日)、『笑っていいとも!』(フジテレビ)、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ)、『勇者ああああ』(テレビ東京)などに出演。現在の主な担当番組は『全国高等学校クイズ選手権』(日本テレビ)、『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』(テレビ朝日)、『超逆境クイズバトル!!99人の壁』(フジテレビ)など。

●木月洋介
1979年生まれ、神奈川県出身。東京大学卒業後、04年にフジテレビジョン入社。『笑っていいとも!』『ピカルの定理』『ヨルタモリ』などを経て、現在は『新しいカギ』『痛快TV スカッとジャパン』『キスマイ超BUSAIKU!?』『ネタパレ』『久保みねヒャダこじらせナイト』『出川と爆問田中と岡村のスモール3』『千鳥の対決旅』『人間性暴露ゲーム 輪舞曲~RONDO~』などを手がける。クイズ番組は、現在放送中の『今夜はナゾトレ』のほか、『タモリのジャポニカロゴス』『全国一斉!日本人テスト』『優しい人なら解ける クイズやさしいね』などを担当。