夏バテ解消にも期待! ビネガードリンク飲み比べ

盛夏を過ぎ、夏の間に溜まった疲れが出てくる今の季節。ちょっと体がバテ気味かも？　と感じている人も多いのではないだろうか。そんなときに、ぜひ普段の食生活に取り入れたいのが“お酢”だ。お酢には酢酸、クエン酸、アミノ酸などが豊富に含まれ、疲労回復や食欲増進、血流改善などの効果が期待できる。さっぱりとした酸味は、食欲が沸かないときにもおすすめだ。

• 割らずに飲める、ストレートタイプのビネガードリンクを飲み比べ

今回は、お酢に果汁などで風味をつけて飲みやすくした「ビネガードリンク」を飲み比べ。他のドリンクと割って飲む希釈タイプも人気だが、今回は割らずにそのまま飲めるストレートタイプに限定して、4社5商品をチェックしてみた!

ミツカン「りんご黒酢 ストレート」

• ミツカン「りんご黒酢 ストレート」（1000ml／参考小売価格432円）

まずは、食酢や調味酢などさまざまなお酢商品を販売しているミツカンの「りんご黒酢 ストレート」。同社定番の黒酢を使ったドリンクのひとつで、国産玄米を100％使って醸造した黒酢に、りんご果汁を加えて飲みやすく仕上げた。なお、6倍希釈タイプの商品（500ml／参考小売価格1046円）もある。

キャップを開けると、爽やかなりんごとかすかなお酢の香りが漂ってきた。飲んでみると、酸味が非常に穏やかで、とても飲みやすい! ツンと来るような酸味がなく、りんごジュースに近いような味わいだ。ジュースのようなおいしさがありながら、一日の摂取目安量（500ml）のカロリーが40キロカロリーと控えめなのもうれしい。

ミツカンの商品企画部 主任 柳沢和浩さんによれば、購入者層は健康に関心を持つ50～60代の男女が中心とのこと。「健康のために飲み始めるお客様が多いのですが、『すごくすっきりして酸味がまろやかで、今では味が気に入っているのでジュース感覚で飲んでいる』というお声をいただきました」（柳沢さん）と、やはり飲みやすさが好評のようだ。

ミツカン「フルーティス ピンクグレープフルーツ ストレート」

• ミツカン「フルーティス ピンクグレープフルーツ ストレート」（1000ml／参考小売価格432円）

続いてもミツカンの商品「フルーティス ピンクグレープフルーツ ストレート」。りんご酢にピンクグレープフルーツ果汁を合わせ、やわらかい酸味とほどよい甘みに仕上げた商品だ。「健康よりも『飲み物としておいしいこと』『飲むとどんな気分になるか』を重要視した」（柳沢さん）とのことで、前出の「黒酢」シリーズの購買層が50～60代なのに対し、こちらの「フルーティス」シリーズは主に30～40代の女性に支持されているという。ピンクグレープフルーツ味は、今年3月に新しく加わったフレーバーだ。

香りは華やか＆フルーティー。飲んでみると、グレープフルーツの主張がハッキリしており、フルーツの味わいがしっかり感じられる。きつい酸味は感じないが、グレープフルーツそのもののほのかな酸味や苦みが加わっており、後味すっきり。こちらもジュース感覚で飲め、グレープフルーツが好きな人も満足できるおいしさだ。

「パッケージのかわいらしさや、グラスに入れたときの色合いの美しさ、フルーティーな香りに癒されるというお客様もいらっしゃる」（柳沢さん）とのことで、たしかに液色のやさしいピンク色もかわいらしい。おしゃれなグラスに入れて、SNS映えも狙えそうだ。

タマノイ酢「はちみつ黒酢ダイエット」

• タマノイ酢「はちみつ黒酢ダイエット」（125ml／店頭参考価格106円）

続いて、大阪に本社を構える醸造酢メーカー・タマノイ酢の「はちみつ黒酢ダイエット」。1996年に発売を開始した、ビネガードリンクのパイオニアともいわれる商品だ。一本当たり黒酢5ml、カルシウム、ビタミンC・D・Eを配合。125mlと手のひらに収まるほどのサイズで、今回飲み比べしたなかではもっとも小容量なのも特徴だ。

小容量ながら、しっかりと黒酢の味わいを感じられる。りんご果汁10％、さらにはちみつを使用しているため、飲み口はこっくりとしていて、味のまろやかさや深みがある。商品名に「ダイエット」と入っているように、1本あたり14キロカロリーと控えめで、ダイエット中の口さみしいときにも罪悪感なく飲めるドリンクだ。

「お客様からは『休憩や気分を切り替えたいときに飲むと、すっきりします! 』『食物繊維やビタミンも一緒に摂れるのが嬉しい』『まろやかで飲みやすく、続けられる! 』というお声をいただいています。美容や健康を意識している方、リフレッシュしたい時などに飲んでいただければ幸いです」（タマノイ酢 社長室 広報担当 恩田晴世さん）

CJ FOODS JAPAN「美酢（ミチョ）いちご＆ジャスミン」

• CJ FOODS JAPAN「美酢 いちご＆ジャスミン」(200ml／138円)

続いては、美容大国である韓国発のビネガードリンク「美酢（ミチョ）」シリーズの「いちご＆ジャスミン」。ストレートタイプは、100％果実発酵酢とハーブをバランスよくブレンド。ビタミンCやクエン酸を配合しさらに合成保存料・合成着色料無添加の、美容と健康を意識した商品だ。「いちご＆ジャスミン」のパッケージにはイチゴとジャスミンの花の写真があしらわれ、華やかな見た目は特に女性の関心を引きそうだ。

香りも味も、まさにイチゴ! という風味がひと口で感じられる。このままだと少々甘みの強さが際立ちそうなところを、ジャスミンティーとブレンドすることで甘ったるくならない絶妙なバランスをキープ。クエン酸とビタミンCが加わっているので、後味にはすっきりとした酸味も感じられる。甘味と酸味を欲しているとき、華やかな香りで気分を変えたいときに飲みたくなる味わいだ。

「お家でも、オフィスやおでかけ先でも、いつでもどこでもそのまま美酢をお楽しみいただけます。口いっぱいに広がるいちごの甘味と、ほんのり香るジャスミンティーが織りなすハーモニーをお楽しみください」（CJ FOODS JAPAN マーケティング部 美酢担当者）

伊藤園「黒酢で活力」

• 伊藤園「黒酢で活力」（200ml／108円）

最後は、伊藤園の「黒酢で活力」。発売から10年以上のロングセラー商品で、特に男性から根強い支持を受けているという。「玄米黒酢」と、まろやかでやわらかな酸味の「発芽大麦黒酢」を使用。甘味料・香料・着色料・保存料不使用の無添加にこだわった商品だ。酢酸の働きにより、日常生活で生じる運動程度の疲労感を軽減する黒酢飲料として、2021年8月に機能性表示食品にリニューアルされている。

1本200mlに対し使用されている黒酢は15mlと、お酢の割合が高いこちらの商品。飲んでみても、お酢の酸味がダイレクトに感じられ、ハッと目の覚めるような酸っぱさがある。一方で、りんご・マンゴー果汁を合わせて20％使用しているため、しっかりとした酸味もありつつ、果汁のフルーティーさも際立つ味わいだ。甘味料や香料無添加でこの味わいを表現したところに、商品へのこだわりが感じられた。

「帰宅から就寝前のくつろぎタイムや、今日１日を頑張りたい朝におすすめです。ブルーベリーなどの果汁や炭酸水で割っても、おいしくいただけます」（伊藤園 マーケティング本部 新ブランド育成グループ チーフ 粟野いづみさん）

さっぱりしたビネガードリンクは、仕事や家事の合間にリフレッシュしたいときにもぴったり! 　ただし、お酢は摂りすぎると胃腸をいためることもあるので、飲みすぎないよう注意が必要だ。適量を守って、おいしく健康的なビネガードリンクを楽しもう。