外飲みの機会がガクンと減ったことで、自宅飲みを楽しむ人が増えているようだ。同時に、酒量も増加傾向にあるという話も絶えない。外で飲酒するより安上がりなこと、自宅だと他にやることがないことなどが主な原因らしい。

気持ちはよくわかる。しかし、当然お酒の飲み過ぎは身体によくない。だからといって、頑張って外出自粛している人から晩酌という楽しみまで取り上げてしまってはあまりに酷だ。

そこで注目したいのが、まもなくアサヒビールが発売開始するビールテイスト飲料「アサヒ ビアリー」。ノンアルコールならぬ「微アルコール」を謳ったこの新ドリンク、さっそく試したところ「これは大いにアリ!」と感じたので、ここでご報告したい。

  • "微アルコール"飲料「アサヒ ビアリー」(※撮影時は見本缶仕様の缶を使用しています)

そもそも「ノンアルコール」と何が違うの?

アサヒビールによると、アサヒ ビアリーは「100%ビール由来原料ならではの麦のうまみとコクを実現した、アルコール度数0.5%のビールテイスト飲料」だ。

このアサヒ ビアリー、一度ビールを醸造してからアルコールのみを分離させる製法でつくっているのだという。その結果、アルコール度数は0.5%まで下げている。一方でビールが持つ発酵由来の複雑な香気成分は残すことに成功。本格的なビールのような味わいに仕上がったのだとか。

開発期間は約3年半で、その間に約100回もの試験製造を実施。まさに満を持して完成を迎えた渾身の自信作といったところだろう。しかし、ズバリ気になるのは「ノンアルコールビールと何が違うの?」ということ。

ご存知の方も多いと思うが、ノンアルコールは必ずしも「アルコール0%」を意味するわけではない。厚生労働省によると、ノンアルコール飲料の定義は「含有アルコール量が1%未満の飲料」。つまり、アルコール度数0.9%まではノンアルコールを名乗れるのだ。

しかし、日本の大手メーカー各社のノンアルコール製品を見比べると、アサヒビールも含めてほとんどがアルコール度数0.00%以下となっている。

そんななかでアルコール度数0.5%のビールテイスト飲料をリリースするのだから、定義的にはノンアルコールでも、あえて「微アルコール」と記したほうがしっかり差別化できてわかりやすいし、ユーザーフレンドリーである。

「微アルコール」って酔うの?

ノンアルコールと微アルコールの違いはわかったが、最大の疑問は「どんな味なのか?」そして「アルコール0.5%で酔えるのか?」という点だ。ということで、いよいよ身を持って実験しよう。

こちらが新登場する「アサヒ ビアリー」。黒を基調としたシックなデザインで、ゴールドで描かれたホップの絵柄が製法へのこだわりを感じられる雰囲気を醸し出している。

中身は綺麗な琥珀色。豊かな泡も含め、見た目はビールにしか見えない。さっそく一口目を飲んでみると……えっ、これ、ビールみたいだ!

この「アサヒ ビアリー」、ファーストインパクトは本格的なビールのよう。泡はきめ細やく、芳醇なホップ香もしっかり感じるうえに、ビール特有の喉越しもある。アルコールを感じないという点以外は、全体的にかなりビールに近いように思える。正直な話、普通に美味い。

そして気になる「アルコール度数0.5%」。アルコール飲料をそこそこ嗜む人であれば、基本的に「酔っ払う」レベルにまでは達しないだろうが、1缶350mlを飲み切る頃には少しふわふわとした心地よさを感じた。わずか0.5%でもアルコール分をまったく楽しめないというわけでもない。ノンアルコールじゃ物足りない、ちょっと酔い心地気分になりたい時にちょうど良さそうだ。

しかし、これだけビール感が強いのに、定義としてはノンアルコールというのは恐れ入った。自分のペースでゆっくりとお酒を飲みたい時や、休日の昼間に軽く飲みたい時にもオススメできる。実に幅広いシーンで活躍してくれそうだ。

3月30日(火)に首都圏・関信越エリアの1都9県で先行発売がスタート、6月29日(火)から全国発売が開始されるとのこと。個人的には、今後末永くお世話になりそうだ。

※撮影時は見本缶仕様の缶を使用しています。