JR北海道は15日、来春のダイヤ見直しについて発表した。利便性・サービス向上に向けた取組みの一環で、電気式気動車H100形を30両追加投入し、根室本線新得~釧路間と石北本線旭川~上川間の列車を現行のキハ40形からH100形に置き換える。

  • JR北海道の電気式気動車H100形。来春のダイヤ見直しに合わせ、30両を追加投入する

電気式気動車H100形は、2020年3月ダイヤ改正で函館本線長万部~小樽間に投入された後、2021年3月ダイヤ改正で室蘭本線長万部~東室蘭間・室蘭~苫小牧間や宗谷本線旭川~名寄間などに投入された。来春のダイヤ見直しでもH100形を追加投入し、根室本線新得~釧路間では特急列車を除く54本の列車をすべてH100形に置き換えるという。石北本線旭川~上川間では、特急列車を除く24本のうち、現行の2本に加え、19本の列車がH100形へ追加置換えとなる。

H100形に置き換える線区では、動力性能の向上と行き違いを含めたダイヤの見直しによる所要時間短縮も検討されている。根室本線では、新得~帯広間で現行の平均所要時間63分を5分程度短縮(最大効果の列車は所要時間71分から20分程度短縮)、帯広~池田間で現行の平均所要時間30分を3分程度短縮(最大効果の列車は所要時間38分を10分程度短縮)、白糠~釧路間で現行の平均所要時間34分を3分程度短縮(最大効果の列車は所要時間41分を10分程度短縮)するという。

  • 旭川行の普通列車に使用されるH100形

  • 根室本線の普通列車に使用されるキハ40形。来春以降、新得~釧路間はすべてH100形へ置換えとなる

石北本線も旭川~上川間で現行の平均所要時間67分を4分程度短縮(最大効果の列車は所要時間70分を10分程度短縮)するとのこと。H100形への置換えにより、全自動冷暖房で車いす対応洋式トイレを備えた車両となり、低床化でホームとの段差が縮小するなど、快適性も向上する。