「芳しくない(かんばしくない)」は「進捗が良くない」「調子が良くない」という意味を持つ言葉です。状態があまり良くないことを表しています。「立派なものと認められるさま」という意味を持つ「芳しい(かんばしい)」よりも、打ち消しの「ない」をつけた「芳しくない」という単語を耳にすることが多いかもしれません。日常生活はもちろん、ビジネスシーンでも「進捗が芳しくない」などと使いやすい言葉です。

この記事では芳しくないの意味や例文、類語について解説します。ビジネスシーンで役立つ英語表現についても解説しますので、ぜひ読んでみてください。

  • 芳しくないの意味

    芳しくないの意味と使い方について解説します

芳しくないの意味

芳しくないという言葉は、「調子が良くない」「進捗が遅い」といった意味があります。読み方は「かんばしくない」。「立派なものと認められるさま」という意味を持つ「芳しい」に打ち消しの「ない」をつけた言葉です。

悪い状況を直接表現しているのではなく、物事や状況が期待していたよりもうまくいっていないことを表しています。思ったとおりにならないというニュアンスを表現したいときに使います。

■芳しくないは体調を表すときにも使う

芳しくないは物事だけではなく、体調や病状などを説明するときにも使われます。「体調が思わしくない」「病状が思わしくない」とも表現できます。

遠まわしな表現になりますが、上司など目上の人にも使える言葉です。体調などを伝える際に、ストレートに「良くないです」と表現するよりも芳しくないというと大きな心配もかけずに状態を伝えられます。

ほかにも、人間関係や天気にも使えます。完全に悪化している状況ではなく、「雲行きが怪しい」といった良い悪いどちらでもない状況を表すことができます。

  • 芳しくないの例文

    体調が悪いという意味でも使えます

芳しくないの例文

あまり良い状態ではないことを表す芳しくないの使い方と例文をご紹介します。

プロジェクトの進捗が芳しくありません

ビジネスシーンにおいて、仕事の進捗状況や業績について説明する場合に使用可能です。上記の例文なら、「プロジェクトの進行がうまくいっていない」ということを意味しています。

天気が芳しくないから念のために傘を持っていこう

ここでいう天気は雨なのか晴れなのかどちらかわかりません。芳しくない状況はそのあとに何をするのかにもよります。「傘を持っていこう」とあることから、暗い曇り空で今にも雨が降り出しそうな状況をイメージできるでしょう。

祖父の体調が芳しくない

体調に対して芳しくないを使うときは、「体調が良くない」状態であることを表しています。「体調が良くない」とも言えますが、芳しくないのほうがやわらい雰囲気で伝わります。敬語とは異なりますが、目上の人にも伝えやすい表現なので覚えておくとよいでしょう。

  • 芳しくないの例文

    業務の進捗報告にも使用できる言葉です

芳しくないの類語

芳しくないという表現は似たようなニュアンスを持つ言葉があります。いくつかご紹介しましょう。

■好ましくない

「好ましくない(このましくない)」は「好ましい」を否定する言葉です。「好もしくない(このもしくない)」とも書きます。「好ましい」の意味に「そうあってほしい」「そうあるべきである」といった期待のニュアンスが含まれます。「好ましくない」はこの期待を打ち消しています。

彼の態度は好ましくない

「彼」のイメージとは異なる態度をとられたことから、期待を裏切られたような気持ちを「好ましくない」と表現しています。どちらかといえばあまり良い状態ではなかったというときに使うことが可能です。

■望ましくない

「望ましくない」は「そうあってほしい」「願わしい」という意味を持つ「望ましい」に打ち消す形の「ない」をつけた言葉です。

これは望ましくない結果となってしまった

話し手の主観が入っており、芳しくないと同様の使い方が可能です。「良い結果ではなく、そうなってほしくない悪い結果になってしまったとき」や「喜ぶような様子ではない」ときを表しています。

■予後が良くない

「予後が良くない」は「手術や治療後の病状についての医学的な見通し」をさす「予後」があまり良くないことを表現する言葉です。「病気が治る見込みが薄いさま」を表しています。

祖父の予後が良くないので覚悟をしておいたほうがよい

「予後」を医療関係者が使用するときは、余命の意味に限定して使用することもありますが、医者や疾患によっても異なります。芳しくないと似た言葉ではありますが、「予後」という言葉は医学用語にあたるため、ビジネスシーンで使用することは少ないでしょう。

■はかばかしくない

「はかばかしくない」という言葉は、漢字で「捗々しくない」と書きます。「物事が望ましい方向へ進むさま」を表す「はかばかしい」を打ち消した言葉で、「良い方向に向かっていない」「期待どおりではない」という意味で使われています。ビジネスシーンでは「進行状況が思わしくない」という意味で使われることが多いでしょう。

今回のアップデートの効果は、はかばかしくない

アップデートしたことで期待していた効果が得られなかったことを表しています。

  • 芳しくないの類語

    芳しくないの英語表現について解説します

芳しくないの英語表現

芳しくないと似たニュアンスを持つ英単語は「poor」です。ほかにも同じようなニュアンスを持つ英語表現があるのでご紹介しましょう。

■ poor

芳しくないと同じ意味を持つ「poor」は「貧しい」「不十分な」「悪くした」という意味もあります。芳しくないとして使用するときは以下のように使います。

・My daughter's grades at school are poor
 娘の学校の成績は芳しくない

・Your company has a poor track record
 あなたの会社は業績が芳しくない

■ not good

「not good」は「良くない」という意味があり、病後の回復見込みを表す「予後が良くない」として使用することが可能です。

・My grandfather's prognosis is not good
 祖父の予後が良くない

ビジネスシーンで役立つ例文は以下になります。

・The progress of the project is not good
 プロジェクトの進捗状況は芳しくありません
  • 芳しくないの英語表現

    英語で表現するときはニュアンスを意識して使いましょう

芳しくないは類語とシーンに合わせて使いわけよう

芳しくないという言葉は「立派なものと認められるさま」を表す「芳しい」を打ち消した言葉です。「調子が良くない」「進捗が遅い」など、あまり良くない状態を表しています。この記事では芳しくないの意味や例文をご紹介しました。類語のニュアンスも理解したうえで、シーンに合わせて使いわけてみましょう。