吉沢と志尊は映画『一度死んでみた』(20)で同じ作品への出演経験はあるものの、しっかり共演するのは今回が初めて。

そんな吉沢について志尊は「大河ドラマという歴史ある作品で、主演として同じ役を1年通して演じるということは、役者としてものすごく試されるし、戦うべきものがたくさんあると思います。それを僕より1つ年上の吉沢さんがやり遂げられるという段階で、すでに尊敬の眼差しを向けてしまいます」と心からリスペクトする。

さらに、「横で吉沢さんを見ていても、栄一は本当にとんでもない台詞量ですし、普段言い慣れない台詞を常日頃から練習されている。そこがすごいですし、生半可な気持ちじゃ1年間続けることなんてできないだろうなと思いました。でも普通に会話をするなかで、笑顔が垣間見られる瞬間もあって、楽しくコミュニケーションをとりながら撮影しています」と笑顔を見せる。

志尊は吉沢に対する尊敬の念を、芝居にもリンクさせていったようだ。「やはり杉浦は、自分ができないことを率先して前に出てやり、身を削って突き進むという栄一に感化されたと思います。彼のなかで、この人のためになりたいとか、この人にはもっともっと先を走っていってほしいという思いが強く芽生えたのではないかと。今回は栄一が主役だから、彼がいろいろなものを背負って失敗することが描かれますが、みんなそれぞれに役割があり、同じ比重を持って、責任を感じなくてはいけないとも思っています。だから杉浦自身も大変な仕事を全力でやっていければといいなと」

また、「渋沢さんみたいな人は、絶対に今の時代でもたくさんいらっしゃると思っています。何かに自分を捧げて没頭できるというところが魅力的ですし。彼のような人を見ていると、自分ももう少しいろいろと挑戦してみたいなとも思ってしまいます」と言う。