――思い立って日本にやってきて15年ということですが、居心地はいかがですか?

毎日楽しいです。本当に、好きなことやってるだけなんですよ。5年間やったサラリーマンよりも、お笑いが100倍楽しいです。頭使うし、大好きな国で、大好きな言語で、大好きなお笑いでみんなを笑かすことが、楽しくてたまんないですよ! マジで(笑)。笑ってる人見ると癒やされるというか。笑いを取れば取るほどめっちゃうれしい気持ちになるから、最高じゃん!

――アメリカの文化もご覧になっている立場から見て、日本のお笑いの特徴は何ですか?

アメリカはスタンダップコメディ、つまり1人でしゃべって面白いエピソードを話して笑いを取るんですけど、日本にはいろんな種類がある。コント、漫才、ものまね、モノボケ、一発芸、音ネタ……そうやって表現できる形がたくさんあるから、可能性がいっぱいあって楽しいですよね。

――時折、日本のお笑いはいじめを助長し、政治風刺がないからレベルが低いという声もありますが…

いや、めちゃくちゃ高いですよ! “間”によって爆笑が取れるんですよ? すごくないですか!? アメリカにはテンポの笑いってないんですよ。それだけでも、めっちゃレベル高いですよ!

■日本のお笑いの魅力を外国に伝えたい

――そうした日本の笑いのノウハウを得て、アメリカをはじめ世界でも活動されるという構想はあるのですか?

僕がアメリカで見た『ごっつええ感じ』とかのバカバカしい下ネタが、今はコンプライアンスや予算の問題でテレビでできなくなってるんですよね。だから、これから個人でYouTubeを作って、そういうコントをもう1回復活させたいなという夢があります。

それと、僕が覚えた日本のお笑いを、外国に向けて「こんな魅力的で面白いものがあるよ!」って広げるブリッジができたら、可能性が広げられるかなと思っています。

――いろいろお話を聞かせていただき、ありがとうございました。最後に、今回のドラマの見どころをお願いします。

不器用でモテない男たちのromantic adventureで、本当にいろんなsurpriseがたくさんあるので、ぜひ見てほしいですね。

――急に英語が…

すいません、本当の気持ちを伝えようとすると英語になっちゃうんで(笑)

●アイクぬわら
1986年生まれ、アメリカ・ニューヨーク州マンハッタン出身でワシントン州シアトル育ち。ITやエンジニア関係を学ぶためワシントン州の私立工科大学に入学。2年飛び級するほどの成績だったが、日本でお笑い芸人になるという夢を持って卒業1週間後に来日。外資大手証券会社ゴールドマン・サックスでデータセンターエンジニアとして勤務を経て、2011年にオーディションを勝ち抜き、お笑いグループ・超新塾に加入。『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ)の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」や「DMM英会話」のCMで注目を集める。現在は『おはスタ』(テレビ東京)、『高校講座 数学I』(NHK)、『Love music』(※ナレーション、フジ)に出演。7月1日スタートのドラマ『イタイケに恋して』で渡辺大知、菊池風磨とともに主演を務める。