累計発行部数250万部突破の人気少女コミックを、実写映画化した青春ラブストーリー『胸が鳴るのは君のせい』が公開されている。高校1年生の3学期に転向してきたクールなイケメン男子・有馬隼人に、親友のように仲良くなった明るくしっかり者の女子・篠原つかさが、思いを告白するも振られてしまうところから始まる、胸キュン“片思い奮闘記”だ。

「そういう目で見たことない」と断るものの、次第につかさへの気持ちに変化が生まれていく有馬に、ジャニーズJr.のグループ「美 少年」の浮所飛貴。グループとしての活動はもちろん、バラエティ番組などで見せる素顔も人気の浮所が、普段はクールだけれど時折見せる優しさや笑顔が魅力の有馬を繊細に演じて、映画初主演を務める。そしてヒロインのつかさには、主演ドラマ『恐怖新聞』などでの演技力が話題を集め、本作で王道少女コミックに初挑戦する白石聖。応援したくなる魅力的なヒロインを作り上げた。そんな浮所と白石に、役への取り組み方や、カメラの外でのエピソードを直撃した。

■これまでのイメージと異なるオファーに、浮所も白石も驚き

――浮所さんのクール男子役に、白石さんの王道ヒロインと、これまでのおふたりのイメージとは少し違いますね。

浮所:僕自身は普段、クールとは程遠いタイプですからね(笑)。でも、挑戦してみたい役のタイプのひとつだったので、お話をいただいたときはすごく嬉しかったです。何より有馬は、男子から見てもかっこいいし、女の子なら絶対に好きになっちゃう「ザ・イケメン」! 原作を何度も読ませていただいて、カバンの持ち方やしぐさなど、全部を確認して、撮影上変える必要のあった箇所以外は、なるべく忠実にできるように気を配りました。そしてそこに、自分の思う有馬像を織り交ぜて演じていきました。

――浮所さんが有馬くんから盗みたいと感じたところはありますか?

浮所:全部です。ホントに! マジでかっこよすぎです。原作の有馬のビジュアルもものすごいイケメンだし、正直、憧れの男性です。

――「美 少年」のメンバーの反応は?

浮所:みんな「がんばれ」と前向きに応援してくれました。主題歌が僕らの「虹の中で」に決まったときもみんなで喜びました。いい仲間を持てたなと実感しています。

――白石さんは、つかさのオファーを受けたときはいかがでしたか?

白石:つかさ役で声をかけていただいたことは、ありがたいと同時にビックリしました。これまでにも元気だったり天真爛漫だったりするキャラクターを演じたことはありますが、どちらかというと、静かに感情を訴えたり、狂気的な部分を持っている役柄のほうへの印象を持っていただいていたので、つかさのような等身大の女子高校生を演じられるのはすごく嬉しかったです。原作を読んでも、本当に応援したくなる女の子で、すごく感情移入できました。とにかく有馬くんのことが好き! という軸を大切にしながら演じました。

――これまでの役とは違う表現もありましたか?

白石:たとえば、最初に有馬くんから「シャー芯貸して」とお願いされるシーン。すごく距離が近くてドギマギするのですが、そうした気持ちが、画面を通じてもみなさんにはっきり伝わるように心がけました。嬉しいとか楽しいとか、溢れちゃったものは、抑えるのではなくて見せてしまっていいと思ったので、自分をよく見せようとか、映りを気にしたりせずに演じていきました。

■実際につかさっぽいのは?

――撮影現場でのエピソードを教えてください。

白石:浮所さんはすごく優しかったです。アイスを買ってきてくれました。

浮所:白石さんが好きなアイスがあるという話をしていて、チョコとキャラメルのだけれど名前が思い出せないと言ってたんです。そんな話を聞いたあとに、コンビニに行ったら、まさにチョコとキャラメルの新発売のものが置いてあったので、「これだ!」と買って帰ったんです。でも違っていて(苦笑)。

白石:すごく美味しかったですよ!

浮所:白石さんは、カメラが回っていないときでも、いつも僕の話に付き合ってくれるんです。僕はつまらない世間話もよくするのですが、ちゃんと笑って聞いてくれて。そう、笑ってくれるんですよ! 僕、あんまり面白くないんですけど。優しいなと思いました。

白石:面白くなくないですよ。浮所さんには、天性のアイドルだなと思わせられる瞬間がたくさんあって、浮所さんがいるだけで、周りの空気が明るくなって、みんなが笑顔になるんです。本当に誰とでも分け隔てなく接していますし、私にはないものをたくさん持っている方だと思いました。それこそ、浮所さんのほうがつかさっぽいと感じてました。

浮所:現場でも、僕の方が「つかさっぽい」と言われてました。

白石:そうなんです。だから実は浮所さんからもインスピレーションを受けていました。

――そんな影響もあったんですね。作品を楽しみにしている人にメッセージをお願いします。

白石:おそらく、多くの人が片思いや、誰かを好きになった経験を持っていると思います。この作品を通して、誰かを思うことの素晴らしさが伝わってくれたら嬉しいですし、ちょっとでも心に残ってもらえたら。観終わったときに、みなさんの背中を押せる応援歌のような作品です。ぜひつかさと一緒に、有馬くんにキュンキュンしながら、共感して応援してください。

浮所:有馬につかさ、長谷部(板垣瑞生)、麻友(原菜乃華)と、いろんな人の目線で観られるので、何回観ても飽きないと思います。原作のいいところを凝縮しつつ、オリジナルなキュンポイントも入っています。ぜひ楽しみにしてください!

■浮所飛貴
2002年2月27日生まれ、愛知県出身。ジャニーズJr.内の6人組ユニット「美 少年」のメンバー。2020年に雑誌「Myojo」の人気投票企画の「恋人にしたいJr.」部門で第2位を獲得し、これからのジャニーズを担うと期待されている。今年の1月からはバラエティ番組『VS魂』のレギュラーに抜擢。クイズ番組などでも屈託のない素顔を見せている。昨年、ドラマ『真夏の少年~19452020』にて俳優デビューを果たし、本作で映画初主演。

■白石聖
1998年8月10日生まれ、神奈川県出身。2016年に女優デビュー。2019年に結婚情報誌「ゼクシィ」12代目CMガールに起用され、注目を集めた。ドラマ『絶対正義』『だから私は推しました』『世にも奇妙な物語』『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』などに出演し、高い演技力を評価されている。昨年、『恐怖新聞』にて連続ドラマ初主演を飾った。