声優・アイドル・アーティストと多方面で活躍する芹澤 優が、DJ KOO・ラッパーのMOTSUとタッグを組んだユニット「芹澤 優 with DJ KOO & MOTSU」が爆誕。TVアニメ『異世界魔王と召喚少女と奴隷魔術Ω 』OP・EDテーマ曲に採用されている「EVERYBODY! EVERYBODY!/ YOU YOU YOU」を2021年5月19日にリリースした。
なぜこの3人がタッグを組むことになったのか。今回は、結成の経緯を3人に直撃。また、楽曲の魅力のほか、「アニメ」「音楽」がそれぞれの中でどのような存在となっているのか。今回、インタビューが到着した。
●「チームセリコモ」結成の経緯
――「芹澤 優 with DJ KOO & MOTSU」(以下、「チームセリコモ」)はどのような経緯で結成されましたか?
芹澤 『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω』の主題歌を芹澤 優ソロとして担当できることになった時に、「何か面白いことをやりたいな」と思ったんです。加えて、アニソンは世界共通だと思っているので、アニソンで世界を元気にできる人たちとご一緒できないかなと考えまして。誰かいい方はいないかと探していたところ、社内にKOOさんとMOTSUさんという、天才のお二人がいらっしゃることを思い出しました(笑)。お二人はアニソンにも詳しいですし、みんなを元気にするという言葉がピッタリ。私の世界に召喚して一緒にやろう! みんなを元気にしよう! と思い、お声がけさせていただきました。
──お二人とのタッグが実現することが決まった時は、どんなお気持ちでしたか?
芹澤 とにかくビックリしました! KOOさんは私が小さい頃からTVで見ている方で、MOTSUさんは憧れの田村ゆかり様と「You&Me」という楽曲を一緒に歌われていて、よく存じていました。それだけに、私にとっては特に「手が届かない」レベルの尊い方たちだったんですよ。そんなお二人が、まさか私の横に立ってくださるなんて……。本当に驚きましたし、「avexに入ってよかった~!」と思いました(笑)。
──確かに、avexさんだから実現したタッグですよね(笑)。では、KOOさんとMOTSUさんは芹澤さんと一緒にやると聞いた時、どんなお気持ちでしたか?
MOTSU i☆Risは前から知っていて、「面白いことをやるユニットだなあ」と思っていたんです。変な衣装を着ていたことがあったし、メンバーにDJがいる(澁谷梓希。2021年3月末でi☆Risを卒業)のも珍しい。そういうこともあって、何となく「セリコwithパリピ」みたいな感じで面白いものが描けそうだったので、話をいただいたときからワクワクしていましたね。
KOO 僕は2021年がDJ活動40周年イヤーなので、いろんな人とコラボしてアップデートしていければとすごく思っていたんです。そこに、セリコ(芹澤)から話が来たので、もうふたつ返事で、「やろう!」と伝えました。
芹澤 うれしい~!
──ちなみに「チームセリコモ」結成以前に、皆さんは面識ありましたか?
芹澤 MOTSUさんとは「Animelo Summer Live」などのイベントですれ違ったりご挨拶させていただいたりしたことがあります。KOOさんともavexのアイドルイベントでお会いしたことがありますが、その時はたくさんアイドルがいらっしゃったので、ご挨拶くらいしかできなかったんですよ。なので、ちゃんと一緒にお仕事するのは、今回が初めてです。
MOTSU 僕とKOOさんは、もう長い付き合いです。KOOさんの存在を知ったのは、高校生の頃。当時、新宿に東亜会館っていうすっごい流行ったディスコがあったんですよ。僕はそこに、ナンパしに行っていたんですけど(笑)。
芹澤 お~! さすが、パリピ(笑)!
MOTSU そこでKOOさんが回してたんですよね。そんな場所で活躍していたKOOさんは、僕にとって神様みたいな存在ですよ。
芹澤 神様ですよね、本当に。
KOO いやいや(笑)。恐縮です。
●DJ KOOとMOTSUが感じた芹澤優の魅力
──お二人は、このユニットを結成してから芹澤さんの印象が変わりましたか?
KOO 変わりました。MOTSUとDJ KOOがいて一緒にやるってなったら、恐縮しちゃう人が多いんですよ。そこを、いかに恐縮させないように空気を作るかといつもは思うのですが、セリコの場合は自分からどんどん出てきて、我々に恐縮させるぐらいでした(笑)。
芹澤 (笑)。
KOO 歌や表情のバリエーションも豊かで、持っているスキルが高く、僕たちとは違う世代だとも感じたので、そこがすごくいいなと思いました。
MOTSU 我々と共演したら、変に恐縮しちゃうか逆にぶっ込み過ぎちゃうか、みたいなとこがあるけど、セリコはそういうのがなくて。いいバランスでした。
KOO セリコがすごくいい空気を持っているんですよね。それが一緒にやって、いちばん感じたところです。
MOTSU オヤジ転がしが相当うまい!
芹澤 ちょっとちょっと(笑)!
KOO でも実際、MV撮っている時は気を遣っていた?
芹澤 メッチャ緊張していましたよ! 撮影がぜんぶ終わったとき「何も問題なく終われた~!」って、泣きましたもん。
MOTSU やっぱりそうだったんだ。
芹澤 自分でも無意識のうちに、肩に力が入っていたのかも。お二人とも忙しい方だからご迷惑をおかけしたらいけないというプレッシャーもありました。
MOTSU それで乗り越えたんだから、メンタルが強いのかもしれないね。
芹澤 ユウ・セリザワ? 確かにね!
MOTSU 何で今、逆になったの!? 急に外国人みたいになっちゃったけど大丈夫(笑)?
芹澤 大丈夫です(笑)。でも、メンタルは結構強いほうだと思います!
──続けて、KOOさんとMOTSUさんが感じる、アーティスト・芹澤優の魅力についても教えてください。
MOTSU 我々がパリピ過ぎるので、その雰囲気に併せるのは結構大変だったと思います。実際、セリコも最初は探り探りでした。でも、「私、全くその雰囲気にはついていけません。ダメです」という感じではなくて、ちゃんと乗っかってくれた。そういう様子を見て、声優としてはもちろん素晴らしい部分がありますが、アーティストとしてのポテンシャルもすごくありそうだなと感じたんです。
──もっともっと、伸びしろがある。
MOTSU そうですね。声優として持っている部分をアーティスト活動でも存分に発揮してくれたら、もっともっと飛躍していけるんじゃないかな。まだ掘り切っていないところがすごくある気がします。それを聞いている人に分かりやすく見せる作業をするだけで、何段階もレベルアップできるんじゃないかな。
KOO 確かに、可能性は無限大に持っているよね。一緒にやって、まだ完成形ではないなと思った。ボーカル面でいいなと思ったのは、声がすごく前に飛ぶところ。あとは、歌詞の語尾や流れを大切にして一曲の物語を作れる表現力。アーティストとして素晴らしい特徴だと思いました。
──それは、役者をやっているからこそ出せる部分でもある。
KOO そうじゃないですかね。ひとつのワードに関するアタックが、聞いている人に刺さりやすい気がします。あとは持ち前の「周りを元気にしてくれる空気感」も、才能のひとつじゃないかな。
芹澤 お二人と比べると、アーティストとしてはまだまだベイビーなんですが、今回のタッグで、お二人が色々な私を引き出してくれました。どんどん私の新しい扉を開いてくださったんです。改めて、私にとっては本当にありがたい機会でした。