矜持という言葉の読み方や意味をご存知ですか? 矜持と同じ意味のカタカナ語は、日常でかなり頻繁に聞く単語です。今回は、そんな矜持の意味や言葉の由来、正しい使い方や英語での表現についてご紹介します。

  • 矜持とは?

    矜持という言葉の意味や言葉の由来をご紹介します

矜持とは?

矜持とは、誇りやプライド、自尊心といった意味を持つ言葉です。

矜持という言葉に使用されている漢字を分解して見てみると、最初の「矜」の字は「矜り(ほこり)」という言葉で、誇りと同じ意味を持っています。2つ目の「持」は、「持つ」という漢字です。そのため、この2つの文字が合わさって、「誇りを持つ」すなわち「プライド」となるわけです。

矜持の正しい読み方は「きょうじ」です。「きんじ」という読み方もありますが、これは慣用読みです。慣用読みとは、本来の正式な読み方でない誤った読み方が人々の読み間違いによって広く浸透し根付いてしまったため、その読み方も認めてしまおうというものです。

正式には誤読なので、せっかく矜持という言葉を使うのであれば、「きょうじ」と覚えましょう。ちなみに「ぎんじ」と読んでしまう人もいますが、これは完全な誤読で認められている読み方ではないので注意してください。

  • 矜持とは?

    矜持とは「誇り」や「プライド」のことをいいます

矜持の由来

矜持の由来は、かつて戦の際に兵士が携えていた「矛の柄(ほこのえ)」だという説が有力です。武器として戦の際に重要な役割を果たす矛の柄を持つことで「自信」や「誇り」がみなぎってきたというところから、矜持という言葉が生まれたと言われています。

  • 矜持の由来

    矜持の由来は昔の戦争に向かう兵士からきています

矜持の使用例

矜持の使用例についてご紹介していきます。

■「矜持」と「矜恃」の違い

「矜持」と「矜恃」、この2つの違いはおわかりですか? 目を凝らしてみると、2つ目の漢字の部首が違うことがわかります。「矜持」の「持」は持つという漢字でてへんに寺ですが、「矜恃」の「恃」という漢字はりっしんべんに寺となっています。

「恃」という漢字には「力にして頼りとする、たのむ」といった意味合いが含まれています。ただ「誇りを持つ」だけではなく、「誇りを力にして頼りとする」というニュアンスがあるため、矜恃は「自信と誇りを持ち、堂々とふるまうさま」を意味する言葉になっています。

どちらも使われ方は一緒ですが、意味のニュアンスが少しだけ違うと覚えておきましょう。一般的には、「矜持」という表記が使われます。

■矜持の例文

矜持を用いた例文から、正しい使い方を理解しましょう。 矜持は、「プライド」や「誇り」と同様に使うことができます。矜持の部分をそのまま「プライド」や「誇り」という言葉に置き換えてみると、意味がきちんと通じているかが確認できます。

・金銭や地位に屈することなく、弁護士としての矜持を貫いた

・私は自分の仕事に矜持を持っている

・責任者として、矜持を持って対応する

・矜持は捨てて、一から学ぶ覚悟をする

  • 矜持の使用例

    矜持の意味を理解し正しく使えるようにしましょう

矜持の類義語

矜持の類義語としてあげられるのが、「プライド」「自尊心」といった言葉です。それぞれ例文と共に見ていきましょう。

■プライド

プライドには、誇り、自尊心、自負心という意味があります。

・プロフェッショナルとしてのプライドを持って仕事に当たる

・日本代表としてのプライドを持って、世界という舞台に挑む

・プライドが邪魔をして、素直に負けを認められない

・彼はプライドが高くて見栄っ張りだ

「プライド」には、プラスとマイナスの両方の意味が存在します。 上記に挙げた例文1と例文2はいい意味で用いられていますが、例文3と例文4ではマイナスな言葉として使用されています。

■自尊心

「自尊心」とは、もともと心理学で使われていた用語ですが、今では世間に浸透し、さまざまな場面で聞く言葉となりました。

自尊心とは、「自らの人格を大切にする心のこと、自分を尊重する気持ち」「自分の考えや価値観などに自信を持ち、他人に干渉されるのを排除しようとする態度のこと」「プライド」などを意味します。英語ではセルフ・エスティーム(self-esteem)と言われています。

・自尊心が低いとうつ病になりやすいので注意が必要だ

・彼女は自尊心が高すぎて、周りからの意見に聞く耳を持たない

・フォロワーから「いいね」をもらうことで、自尊心を満たしている

「自尊心が高い」というとプライドが高く傲慢なイメージがもたれますが、「自尊心が低い」というと自己肯定感が低く自分に自信が持てないというイメージを持たれます。ややマイナスの意味を感じさせる言葉です。

  • 矜持の類義語

    矜持の類義語 は「おごり」「プライド」「自尊心」です

矜持の英語表現?

矜持を英語で表すとどのような単語になるのでしょうか。

■pride

まず1つ目に「pride」という単語があります。

「pride」は「誇り」という意味の言葉です。日本語としても同様のニュアンスで定着しており、ネガティブなイメージだけでなく、ポジティブなイメージとしても使われる言葉です。

Mr.Tanaka has too much pride

訳) 田中さんは、プライドが高すぎます

Mr.Tanaka has much pride

訳) 田中さんは誇り高い

1つ目の例から「too」を抜けば、マイナス要素が抜け、「誇り高い」というニュートラルな印象になります。

■self-esteem

2つ目は上記でも軽く触れましたが、「自尊心」「うぬぼれ」という意味の「self-esteem」です。「自尊心が高い」状態は「high self-esteem」、「自尊心が低い」状態は「low self-esteem」と表現できます。

・Tom’s words had knocked her self-esteem

訳) トムの言葉によって、彼女は自尊心を失った

・She has lost almost all of her self-esteem

訳) 彼女は、彼女の自尊心をほとんど失った

・Peter has high self-esteem

訳) ピーターは高い自尊心を持っている

  • 矜持を英語でいうと?

    矜持を英語で表すと「pride」や「self-esteem」です

矜持という言葉の意味や読み方を正しく理解しましょう

矜持とは、誇りやプライド、自尊心という意味の言葉です。日常ではプライドや誇りという言葉の方が一般的ですが、知っておいて損はないでしょう。

矜持の正式な読み方は「ぎんじ」ではなく「きょうじ」です。「きんじ」と言っても通じますが、せっかく覚えるのであれば「きょうじ」と覚え、正しく使いましょう。