アイドルグループ・Snow Manのラウールが主演を務める、映画『ハニーレモンソーダ』(7月9日公開)の場面写真とメイキング映像が2日に公開された。

  • 左から吉川愛、ラウール

    左から吉川愛、ラウール

同作は村田真優による集英社「りぼん」連載作品で、累計発行部数650万部突破の大ヒット作の実写化。中学時代「石」と呼ばれていじめられていた自分を変えるため、自由な高校に入学した石森羽花(吉川愛)は、その高校を選んだ理由であるレモン色の髪をした三浦界(ラウール)に出会う。2人の距離はどんどん縮まっていくが、実は界には誰も知らない秘密があった。

今回解禁されたメイキング映像&場面写真は、本編冒頭にある界と羽花の早朝の教室でのシーン。昨年9月に行われていた撮影もこの日は終盤戦で、中学時代にいじめに遭い、人とうまくコミュニケーションが取れないことに悩む羽花は、そんな自分を変えるために自由な校風の八美津高校へ入学する。クラスメイトと打ち解けるため「おはようと言う!」という目標を立てた羽花。誰よりも早く教室に行き、1人で挨拶の練習を繰り返していた所に学校イチの人気者の界が登場し、一緒に「おはよう」の練習をしてくれる……という場面だ。界のクールで何を考えているか分からないミステリアスさと、一生懸命に変わろうと努力する羽花に向き合う優しさのギャップが見えるシーンとなっている。

神徳幸治監督はラウールに「"おはよう"のタイミング、もう少し早くね」など細かいニュアンスやセリフの間を的確に指示を出し、ラウールはその都度「了解です!」と気持ちのいい笑顔で応じ、撮影前半に比べるとかなりリラックスしている様子。ラウールは(単独初主演について)「あまりプレッシャーを感じないようにしています」とコメントしていたが、初の大役に当初は相当緊張していたようで、クランクイン前から神徳監督と共に何度もディスカッションを重ねた。 今回のメイキング映像からも、話し方や佇まい全てにこだわり、三浦界という誰しもが憧れる格好良いキャラクターへ入り込もうとする、ラウールの演技への真剣さが伺える。

またラウールは「ここまで明るい髪色にしたのは初めて。こんな派手な色が自分に似合うか不安でしたが、いざやるとテンション上がっちゃいました(笑)」というが、朝の光に照らされて輝く金髪に、神徳監督は「(界の)金髪がメインだからね。金髪に光が当たっているとすごく綺麗だから」と繰り返す。界の鮮烈な登場を印象付けることがこのシーンの肝でもあるため、カメラワーク、照明には一切妥協をせず何度もスタッフと打合せを重ねた。神徳監督は1度若いスタッフにラウールの代わりに入口にたってもらうも「やっぱり本人に入ってもらおう。身長も違うし、(スタッフの)髪型が角刈りだから」と苦笑し、すぐにラウール本人が画に入ると「やっぱり違うね! 金髪に光が当たるのがいい!」と満足げにしていた。

メインキャスト陣の中ではラウールが1番年下で、みんなから「ラウちゃん」と弟のように可愛がられていたが、吉川は「最初は全然目が合わないくらい人見知りな方なのかなと思ったんですけど、時々出る17歳のラウールさんの天然な姿が面白くて(笑)。現場にいる人はみな、彼に癒されていたと思います」とラウールの印象を語る。 神徳監督は界の登場シーンをさらに盛り上げるべく、仮のドラマティックな音楽を映像にあてたり、ハイスピードを多用したりと気合十分。「この映画は最初の15分で決まると思っている。ただ界くんがかっこいいだけの映画で終わらせないように、冒頭15分で観客の心をつかみ、しっかりキャラクターを見せないといけないと最初から決めていた」という監督の熱い思いがあり、界・羽花を演じた2人もその期待に応えるべく、集中力を切らさずに最後まで演じきった。