映画『キャラクター』(6月11日公開)の完成披露報告回が27日に都内で行われ、菅田将暉、Fukase、小栗旬、高畑充希、中村獅童、長崎尚志、永井聡監督が登場した。

  • 左から長崎尚志、中村獅童、高畑充希、菅田将暉、Fukase、小栗旬、永井聡監督

    左から長崎尚志、中村獅童、高畑充希、菅田将暉、Fukase、小栗旬、永井聡監督

同作は長崎尚志、川村元気、村瀬健のヒットメーカー3人が10年の歳月をかけて練り上げたオリジナル作。漫画家として売れることを夢見る主人公・山城圭吾(菅田将暉)は高い画力があるにも関わらず、お人好しすぎる性格ゆえにリアルな悪役キャラクターを描くことができず、万年アシスタント生活を送っていた。ある日殺人事件とその犯人(Fukase)を目撃した山城は、犯人をキャラクターにサスペンス漫画を描き、異例の大ヒットとなるが、作品を模した事件が次々と発生してしまう。そして、山城の前に再び男が現れ「両角って言います。先生が描いたものも、リアルに再現しておきましたから」と告げる。

Fukaseは俳優デビューとなり、菅田は「いっこいっこすごく丁寧に考えてるんだなというのが新鮮でしたね。殺人鬼の役作りで、プライベートで包丁売り場に行って、包丁が売っている前で台詞の練習してたと言うんですよ」と明かす。Fukaseは「そういう練習もしましたけど、もしこれで捕まったら『映画の練習をしてました』と言わなきゃいけないから、変なプロモーションになっちゃうと思って」と弁解するも、「1回鮮魚売り場に戻って、包丁売り場に戻ってというのを繰り返しました」と十分怪しい行動をとっていたという。菅田は「ハッとしましたね。何周も回って忘れてたことだなと思いました」とそんな行動も讃えていた。

撮影について、Fukaseは「それはもう、めちゃくちゃ緊張しましたし、最初に顔を突き合わせて台詞を言うときは『体って震えるんだ』と思って……」と振り返る。「最初に震えたのは、本読みと言って、キャストの皆さんが集まって台本を読むとき。体が震えちゃったのを隠すために、『なんかこの部屋、寒くないですか』と言ったら誰も聞いてくれなくて、あったかくもしてくれないままそのまま本読みしてました」と苦笑する。菅田が「そんな緊張している感じにはみえなかったですけどね。挙動みたいなものも役作りの一環に見えたし、不気味さのプレイでやってるものかなと思って」と感想を言うと、Fukaseは「そんな不気味でした? それはただ震えてただけです」と告白した。

「こういう現場が初めてだったのでとにかく不安だった」というFukase。「1番の不安は、菅田君に話かけていいのかがわからなくて。万が一、僕が『昨日、何食べました?』みたいなどうでもいい話を振って『僕たちそういう間柄の役じゃないですよね』と言われたら立ち直れない」と主張する。「遠くの方からスタッフさんに話しかけていいか聞いて、遠くの方から『やりやすいようにしてください』と言われたので、話しかけました。重大なミッションだったのでなんとか乗り越えました」と意外な一面を見せた。

さらにFukaseは「色んなシーンを重ねていく内に、菅田君の呼吸がちょっと変わると気付いて。カメラが回ってシーンが始まるまでの間に呼吸で感情を作ってるのかなと思ったので、それから歌番組で歌を歌わせていただく時に、その主人公の感情になるために、歌が始まる5秒前から呼吸を変えるようにしたら、すごく評判が良くなったので、すごくいいものを間近で盗むことが出来たと思います」と菅田の演技を歌にも生かしたという。菅田は「感受性が豊かすぎて褒めてくれる」と驚いていた。