千葉県香取郡多古町とマイナビ地域創生が再生事業に取り組んできた古民家「大三川邸」が、ANA成田エアポートサービスの事業協力も得て、2021年4月より民泊施設として運営を開始する。3月29日には開業を記念した内覧会式が開催され、多古町と大三川邸の魅力がアピールされた。
豊かな農村の暮らしが見える多古町
美しい田園風景が広がる多古町は、皇室献上米になったこともあるブランド米「多古米」、全国有数の生産量を誇る「多古やまといも」、ブランド豚「元気豚」などの豊かな農畜産物が魅力の町だ。近年は素晴らしい水や土壌を活かして「多古ワイン」への取り組みも行われている。
同町の「大三川邸」は150年の歴史を持つ千葉県最大規模の古民家であり、日本の農村文化をいまに伝える貴重な歴史的資源といえる。多古町とマイナビ地域創生は、成田空港から車で約20分の距離にあるこの「大三川邸」を再生し、古民家宿として活用することで地域の活性化に繋げたいとする。
「大三川邸」のオープンは2021年4月1日。一日一組限定の一棟貸し宿泊施設として提供を開始する。利用人数は8名が推奨されており、5台分の駐車場を用意。コロナウイルス感染症対策として、館内にあるタブレット端末を用いて、スタッフと接触することなくチェックイン・アウトが行える。
定価は、1泊2日が平日 : 12万1000円/休祝前日 : 14万3000円、2泊3日が平日 : 15万4000円/休祝前日 : 19万8000円。
2021年6月末までは特別プランとして、1泊2日が平日 : 9万9000円/休祝前日 : 12万1000円、2泊3日が平日 : 12万1000円/休祝前日 : 16万5000円のオープン価格で提供される。予約締め切りは6月24日まで。
各社の代表が集った「大三川邸」内覧会式
開業を記念し3月29日に行われた内覧会式には、多古町 町長の所一重氏、マイナビ 代表取締役 社長執行役員の中川信行氏、ANA成田エアポートサービス 代表取締役社長 石田洋平氏らも参列し、ともにテープカットを行った。
所氏は「多古町は2025年に向け、圏央道、インターチェンジの整備を進めています。また2029年に向け、成田空港第三滑走路の事業も動き出しました。みなさまに"選んでいただける町"を目指して、これからも取り組みを進めてまいります」と挨拶。
中川氏は「大三川邸は成田空港からも近く、国内外からのお客様が利用しやすい場所にありますから、インバウンドが戻るとともに、多くの方に利用される宿泊施設になるでしょう。宿泊や観光の活性化とともに、多古町の発展に少しでも貢献していきたいと思います」と抱負を語る。
そして石田氏は「大三川邸の魅力は、異なる文化の融合ではないかと感じています。伝統的な古民家の趣きを残しながら、センスの良い設備や洗練されたデザインでまとめられており、非常に心地よい贅沢な時間を過ごすことができます」とその感想を述べた。
豪農の古民家を快適にリノベーション
「大三川邸」は「母屋」「蔵」「露天風呂」の3施設で構成される。母屋には和モダンにリノベーションされた日本家屋に、土間、客間、食堂、調理場、寝室、浴室、シャワールームなどの設備を用意している。
多目的ルームとして活用できる蔵
蔵には、大きな鏡やホワイトボード、プロジェクターを設置。シアタールームやキッズルーム、ヨガスタジオやミーティングルームなど多目的に使用可能だ。
多古町の眺望が美しい露天風呂
露天風呂は敷地内の高台に併設されており、シャワー等も完備。湯船から豊かな自然が育む多古町を一望できる贅沢な空間になっている。