コロナ禍により大きな変化を余儀なくされた「働き方」。これは勤務形態だけでなく、オフィス環境も同様だろう。以前からあったシェアオフィスやサテライトオフィス、さらに在宅勤務やワーケーション、最近では帝国ホテルの長期滞在プランなども話題になるなど、職場もさまざまな形態が出てきている。
そんな中、サンケイビルとリアルゲイトがホテルライクなラウンジ付きオフィス「GLEAMS AKIHABARA(グリームスアキハバラ)」「GLEAMS NINHONBASHI(グリームスニホンバシ)」を先ごろオープンしたので、前者を見学してきた。
ホテルが改修されてオフィスに変わる
本オフィス、元々はサンケイビルが運営する「GRIDS」というゲストハウス型ホテル&ホステルとして利用されていた施設。それを改修し、共有ラウンジ・会議室・スカイテラスを併設したオフィスに生まれ変わっている。
特に目に付くのは7階にある3つのオフィス。元ホテルという特性を色濃く残しており、シャワーブースやキッチン(701、703のみ)を備えている。
また、入居者のみが利用できる屋上の「スカイテラス」はソファやチェアが用意され、ランチやミーティング、軽い歓迎会などで活用できる。オープンエアのため、当然三密も回避できる。
現状は入居者によるシェア形態だが、今後は平日夜に限り、オプション料金を支払うことでの貸し切り利用も検討しているという。なお金額は調整中となる。
その他、1階に同じく入居者専用のラウンジ、会議室(750円/30分)が用意されている。ここも、元ホテルのフロント・カフェバーだった場所をうまく転換しているなと感じる場所だろう。
ホテルの要素を残したオフィス
本プロジェクトを手掛けた、リアルゲイトの春日井省吾氏は、「チェックインして、ホテルでリラックスしてきた旅行者の気分を継承し、職場でも自然体で自分のリズムで働ける。そんな、ホテルの要素を残したオフィスとしてデザインされています」とコンセプトを明かしてくれた。
このホテルライクな部分はレイアウトだけではない。例えば、ラウンジにはオリジナルアートをデザインしたマグカップと紅茶を備えていて、商談相手と楽しむなどできるという。なお、紅茶は有料だが、今後は無料のコーヒーも用意するそうだ。
2~6階は1フロア1オフィスの形態となり、基本的なレイアウトは同じだ。壁の出っ張りの違いでフロア面積が若干異なる。
天井がむき出しの仕様なのは、築40年の建物のため、元々は天井が低かったから。配管などをすべて見せられるように仕上げ、高さを出して解放感を持たせた、と春日井氏は工夫の妙を明かす。
3月にオープンし問い合わせが幾つか入っているという2つのオフィス。利用者はどんな層なのだろうか。入居予定者についても尋ねた。
春日井氏「具体的には、Webサービス関連の企業がコロナ禍を受けてオフィスを小さくしたい、また近隣にオフィスを持つ企業が追加で支店利用したいというお話があります。もちろん、コンセプトに共鳴したクリエイティブ関連の企業も興味を持ってもらっています」。
コロナ禍がなければホテルとして営業を続けたかもしれない場所。それがオフィスとして生まれ変わり、もしかしたらここから次の新たなビジネスが登場するかもしれない。
今回は秋葉原と日本橋の2ケ所だけだが、今後はホテル→オフィスという事例が一般的になる可能性もある。働く場所となるオフィスの変化は、これからも続くのだろう。