ドラマ『ホットママ』は、2013年に中国でヒットした作品をリメイクした日本版として注目すべき理由もある。
企画した電通コンテンツビジネス・デザイン・センターの張瞳プロデューサーは「国境に関係なく共感しやすい題材として、『仕事、恋、オシャレ、育児』があります。これらの要素を含む原作を探していたところ、全てにフォーカスする『ホットママ』にたどりつきました。日本のドラマにあるようでなかった内容でした。私と同じように漠然とした不安を抱えるアジアの女性たちにエールを送ることができればと、そんな思いで日中共同プロジェクトとして始動した経緯があります」と説明する。
仕事も恋もオシャレも育児も全て両立しながら諦めない。そんな強い女性像を持ったこの作品は、日本をはじめ中国を含めた海外展開も見据えて作られている。アジア全土に向けた配信ドラマとして展開していくことが決定したところだ。
■男性にも見てもらいたい作品
パワフルな夏希を演じた西野自身、「全部大事にする夏希みたいな人はすごくステキだなと思います。自分はそうはなれていない気がするので、うらやましくも思います」と圧倒されている様子だ。
そんな中でも必ずや共感を得やすいポイントがあるという。「子供がいないけれど、夏希と同じ考えの方も、仕事を頑張りたいけれど子供も欲しいと思う方も、共感できるところがあると思います。そして、今まさに子育て中の方から、子育てが終わった方も。親目線で懐かしさを感じてもらって、共感してくださるんじゃないかと思います」
千葉もこれに同意しながら、「女性が共感しやすいドラマだと思いますが、選択肢のひとつとして、男性にも見てもらいたい作品です。男性も仕事と子育ての両立について考えてもいいんです。そこにジェンダーはないと思っています。自分自身、周りの評価を怖がらずに何でも諦めずにやります。ドラマの中で夏希も諦めない。だから、そんな夏希を応援しようと、自然と人が集まってくる。世の中がそんな生きやすい世界になればいいなと、見てそう思ってもらえたら本望です。軽快な音楽を乗せながら、前向きなビジョンを描けるエンタテイメント作品だと思います」と力強く答えた。
笑えて、泣けて、考えさせられる、ポップさと重厚さを兼ね備えた見応えのあるドラマであることに間違いない。共演者には西野が「包容力があって、安心感をもらいました」と話す上司役の板谷由夏をはじめ、元恋人役に味方良介、職場の後輩役には横田真悠と萩原利久、また中国で知名度の高い矢野浩司がそろう。
さらに、「たくさんの衣装に着替えました」とうれしそうに西野が話す、ドラマの全編を彩る華やかなファッションも楽しみ尽くせる内容となっている。