日本舞踊家で女優の藤間爽子が28日、都内で行われた「3代目藤間紫継承式 及び初代藤間翔襲名式」に兄で舞踊家の藤間貴彦とともに出席。その後に行われた報道陣向けの会見に登場した。

3代目藤間紫を継承した藤間爽子

3代目藤間紫を継承した藤間爽子

初代藤間紫の孫である藤間爽子が、3代目藤間紫の名跡を相続して紫派藤間流の家元を継承することに。舞踊家としては"3代目藤間紫"、女優の時は"藤間爽子"と使い分けるという。また、爽子の兄、藤間貴彦が初代藤間翔を名乗ることになり、兄妹揃って継承式と改名式を執り行った。

舞踊だけでなくドラマや舞台にも出演するなど初代と同じく二足のわらじで活躍中の藤間爽子。初代の遺言に従い、若くして3代目の名前を継いだ藤間は「コロナ禍で緊急事態宣言中ではございますが、継承の儀を執り行うことができてホッと一安心という気持ちと、私には大きすぎる名前を継承したのでこれから頑張らなくてはいけないなと思いました。名前を継いだからと言って急に踊りが上手になるということもありませんが、これから日々精進したいと思います」と決意新たにした。

兄の貴彦は2代目市川猿翁より授かった藤間翔に改名。「まだ名前を頂いたばかりで実感は湧いていませんが、とにかく前進して行こうと思っています。名前に相応しい舞踊家になっていきたいと思います」と意欲を見せた。この日は兄妹揃って式を執り行ったが、藤間が「兄弟の中で新しい風が吹き込んだような感覚です。普段は淡白な関係で良い距離感なんですが、一番支えてくれる存在だし一番信頼している存在。そういう関係をずっと続けていけたらと思っています」と兄の目を見つめると、貴彦は「3代目になるのでしっかり後押しして私も精進していきたいと思います」と藤間のサポートを約束するなど、仲の良さをアピールした。

初代藤間紫とは6歳の時に初共演したという藤間。初めての共演が最後の共演となったが、「祖母が亡くなるのが早すぎました。もっと色んな祖母の姿を見たかったし、踊っている姿も見たかったですね」と残念がるも「祖母に負けません!祖母に負けぬよう頑張ります!」と初代超えに意欲満々。続けて「祖母が作ってきた紫という色を壊すことなく、さらに私の色を加えていけたらと思います」と3代目としての自覚を示していた。