凸版印刷は2月12日、バーチャルとリアルを融合した新しい働き方を支援するサービス「IoA Work」を開発し、2月15日から試験提供を開始することを発表した。
「IoA Work」は、凸版印刷の「IoA仮想テレポーテーション」技術を用いて、利用者が働き場所となるオフィスを「リアル空間」と「デジタル空間」から自由に選び、新しいリモートワークの環境を提供するサービス。
デジタルツインの概念を元に、凸版印刷のデジタルアーカイブ技術により、現実のオフィスと同様の「デジタルツイン・オフィス」がデジタル空間上に再現され、利用者は双方の空間に存在するアバターを行き来し、リモートワークが行えるという。
たとえば、発売前の商品レビューは分身ロボットで実物を確認し、アイディアソンやブレストなどの価値観共有やブラッシュアップはデジタルオフィスのバーチャルアバター同士で行う、といったように、リアル空間では分身ロボットを、デジタル空間上ではバーチャルアバターを使用して、時間、距離、性別、年齢など利用者のさまざまな制約に捉われない働き方を実現するということだ。
同サービスは、コクヨが提供するパーソナルワークスペース「WORK POD」を専用にカスタマイズした「IoA POD」で利用できる。曲面ディスプレイなどを用いて没入感を高め、より効果的な遠隔コミュニケーションを実現すると共に、さまざまな場所からオフィスに出社できるとしている。
ほかにも、分身ロボットやウェアラブルデバイスを活用してリモートコミュニケーションを支援する、バーチャルアバターでのリアルタイムコミュニケーションが可能な「デジタルツイン・オフィス」の構築する、といったことが実現可能だということだ。
「IoA Work」は、コクヨがリニューアルオープンする自社ビル内の施設「THE CAMPUS」(東京都港区)において、2月15日から一般公開される。
今後、「IoA POd」においては、立体音響や香り、振動などを用いてさらに没入感を高め、よりリアルなオンラインコミュニケーションの取れるデバイスへと改良を進め、2021年度春の本格提供を目指すとしている。