VisaとTransferWiseは1月28日、フィンテック企業などのパートナーがVisaの国際決済ネットワークVisaNetにクラウドを通して安全に接続するための新たな手法となる「Visa Cloud Connect」を初めて活用し、グローバルに提携することを発表した。

これまで、国際カードプログラムを様々な国に拡大するためには、専用ハードウェアや通信基盤を備えた現地データセンターなどへの大きな投資や、地域の基準を遵守するための現地のパートナーとの調整が必要だった。このほどVisaの新たなプラットフォームである「Visa Cloud Connect」を活用することで、TransferWiseは自社のクラウドプロバイダーを通じVisaNetへの安全な接続が可能に。VisaNetでは、統合認証・検証フレームワークのほか、取引の暗号化やPIN管理などのVisa独自のセキュリティーサービス、各市場でのより容易な精算手段などが提供される。

テクノロジーとサービスを融合することで、グローバルな接続や検証を簡素化。クラウド統合によりITコストを削減し、新たな市場にてプログラムの立ち上げにかかる時間を短縮することができるという。

TransferWiseの多通貨口座により、消費者や企業は55種類の通貨を保有し「実質為替レート」で両替することができる。また、多通貨口座が紐ついた多通貨デビットカードにより、どの通貨残高からでも直接の支払いや引き出しが可能となる。

なお、Visa Cloud Connectは現在TransferWiseによる試用段階にあり、2021年8月には他の顧客向けにグローバルな提供が開始される予定とのこと。