新型コロナウイルスの影響で、働き方はもちろん、時間の使い方も大きく変化した2020年。在宅の時間が増えたことで、スキルアップを考える方もいるのではないだろうか。
自分のスキルアップの手段のひとつが「資格の取得」。英語やOfficeなど日常の仕事に役立つものから、転職・就職に有利になるものまでさまざまあるが、今人気の資格とは? 多数の資格講座を手掛けるユーキャンに、withコロナの時代に役立つ資格を紹介してもらう。
▼前編 コロナ禍で人気の資格はどう変動した? 2021年、スキルアップ最新事情
▼後編 【オススメ資格・趣味5選】おうち時間を有効活用! 新しい自分を見つけるスキルとは?
スキルアップ・転職を考える方におすすめの資格3種
今の働き方を変えたい、給与アップなど、転職のきっかけは人それぞれだが、資格を持つことにより転職先の選択肢がぐっと広がることも。また、職場を変えずとも、スキルを身に付けることで働きやすくなったり、資格手当で給与を上げられる可能性がある。
メンタルヘルス・マネジメント検定
ユーキャンが2020年11月に実施した「withコロナ時代に取得したい資格」の調査で最も人気の資格。働く人のストレスケアや心の健康管理に役立つ実践的なスキルが身に付く。
資格はI種・Ⅱ種・Ⅲ種に分かれており、管理職の方にはⅡ種、一般社員の方にはⅢ種がオススメ。II種(ラインケアコース)は人事・労務関係の部署の方や管理職向けの内容で、部下の心のケアや相談対応など、管理・監督する職場環境をメンタルヘルスの視点から改善する方法が学べる。Ⅲ種(セルフケアコース)は、ストレスの正しい対処法を身に付け、自分がストレスを受けたときにセルフケアができるようになる。職場でのコミュニケーション方法や、ヘルスケアに対する意識をつけられる資格だ。
▼難易度・学習期間
難易度は比較的低めの資格で、受験資格はなく合格率はⅢ種で70%程度。学習期間は3~4ヵ月程度。
ファイナンシャルプランナー(FP)
税金、保険、年金などの幅広い知識を持ち、ライフプラン設計を行うお金の専門家。コロナ禍に関係なく根強い人気のある、お金に関する資格だ。コロナ禍でお金に関する心配事が増える状況にあるため、FP自体の需要も高まってくるとユーキャンでは予測しているとのこと。
FP技能検定は1級・2級・3級の等級があるが、仕事に活かしたい場合は2級まで取得するのがオススメ。金融、不動産、保険業界などへの就職・転職はもちろんのこと、プライベートにも役立つ知識を得られる。
▼難易度・学習期間
3級は難易度が比較的低めで、合格率は70~80%程度。学習期間は3級・2級合わせて6ヵ月程度。また試験は年に3回開催されるため、いつでも始めやすいというメリットも。
宅地建物取引士(宅建士)
土地や建物の不動産取引業務に必要な国家資格。テレワークが増えるにつれ住宅購入を検討する方が増えており、今後も安定して高いニーズがある。不動産業界への就・転職だけでなく、企業によっては資格手当が付くところもあり、昇給に直結しやすい。
▼難易度・学習期間
合格率15~17%と難しいものの、他の国家資格と比較すると取りやすい資格。学習期間の目安は6ヵ月程度で、試験は毎年10月。今からでも挑戦可能な資格だ。
子育てからの復職を考える方におすすめの資格6種
子育てから復職するママには、医療事務、調剤薬局事務などニーズのある職業や、子育て経験に役立つ資格が人気とのこと。今後どうキャリアを積んでいくか考えて選択してみては。
医療事務
病院の受付で、レセプト(診療報酬明細書)の作成業務や会計を行うための資格。景気に左右されず安定したニーズがあり、正社員・パート・アルバイトと勤務形態が多いため自分に合った働き方を選びやすい。
▼難易度・学習期間
学習期間の目安は4ヵ月程度。試験は毎月1回開催され、ユーキャンの受講者なら自宅で受験可能。また暗記力を問う資格ではなく、働くために必要な知識の理解力を問う試験のため、テキストを見ながら受験ができる。
調剤薬局事務
調剤薬局で受付やレセプトの作成を行い、薬剤師のサポートをする業務。医薬分業により調剤薬局の重要性が高まる中、求められる職業だ。また、医療事務同様フルタイムやパートタイムなど、働き方の選択肢も選びやすい。
▼難易度・学習期間
学習期間の目安は3ヵ月程度。試験は毎月実施されるため、自分のタイミングにあわせて受験可能だ
登録販売者
かぜ薬や鎮痛剤などの一般用医薬品の販売を行える資格。勤務先はドラッグストアや薬局で、資格手当を設けていたり、時給を高く設定している企業も。一度取得すれば生涯有効な専門資格のため、再就職にも生かせる。
▼難易度・学習期間
学習期間は8ヵ月程度。受験資格の制限はないため、年齢や性別、学歴、実務経験問わずにチャレンジ可能。
保育士
子育て経験を活かせる、保育のプロであることを証明する国家資格。受験するための条件や実技試験など難易度は高めだが、保育所や児童福祉施設だけでなく、昨今はベビーシッターや企業内保育所など、安定したニーズがある。
▼難易度・学習期間
学習期間は12ヵ月程度。筆記と実技の試験があり、開催は年2回。
食生活アドバイザー
家庭でも活かせる、食生活について適切な指導・助言を行う資格。資格勉強のなかにはレシピも含まれるため、楽しみながら学ぶことができる。飲食店や食品メーカーの就職に役立つことも。
▼難易度・学習期間
学習期間は4ヵ月程度。試験は毎年7月と11月の年2回。調理師や管理栄養士と異なり特別な受験資格は必要なく、食生活に興味があればだれでも受験可能だ。
アンガーマネジメント
子育てをしていると、イライラする場面も多いもの。怒りの感情をコントロールし、上手に付き合うための心理トレーニングができるようになる資格。子育てに特化したものではないので、家庭内はもちろん職場でも役立つ資格だ。
▼難易度・学習期間
学習期間は3ヵ月程度。試験はマークシート方式で、全30問中7割の正解で合格となるため、初めてでも十分に合格が狙える。
コロナ禍の影響で、在宅勤務が増えたり業務内容が変わったりと今までと同じように働けない状況はあるかもしれない。しかし時間をうまく使えばキャリアアップやスキルアップのチャンスになることも。2021年はまだ始まったばかり。どのような年にしたいか考えてみてはいかがだろうか。
▼前編 コロナ禍で人気の資格はどう変動した? 2021年、スキルアップ最新事情
▼後編 【オススメ資格・趣味5選】おうち時間を有効活用! 新しい自分を見つけるスキルとは?