今回はいつも以上に長瀬の準備が早かったようで、磯山氏は「1年以上髪を伸ばし、コロナより前から体を作っている。ご本人の中で私たちよりも先にスタートしているので、本当に思い入れが強い。もともと本質をとらえる方ですけど、今回は特にスタートが早かったです」と語る。
ポスタービジュアルや予告映像で披露しているプロレスラー姿を見てわかる通り、本物のレスラーのような体に仕上げた長瀬。磯山氏は「私のイメージの長瀬さんはスリムだったので、本物のレスラーとは体が違うと思っていましたが、ポスター撮りのときや、その前に会ったときも、すでに大きくなっていたので、仕上げてくれたんだなと思いました」と長瀬の努力に感動。
「ご本人曰く、太れないタイプらしく、『筋肉をつけながら太るのがつらい。とにかく食べている』とおっしゃっていて、あと3カ月も続けさせるのが忍びない」と磯山氏は申し訳なさそうに話し、宮藤氏は「おかげさまでプロレスのシーンは本物のプロレスラーみたいになりました」と太鼓判を押した。
また、磯山氏は「長瀬さんは今、プロレスと能の両方を稽古しないといけなくて『俺はスーパーマンじゃないよ』と愚痴るぐらい(笑)、負荷をかけちゃっています。でもそれをクリアしているのがすごい。びっくりするくらいプロレスの受け身など上手です」と技術も称賛。「普通の人ではできないことを成立させてくれる。本当にこういう人がいるんじゃないかなと思ってしまう説得力がある」と長瀬の凄みを語った。
本作で俳優・長瀬智也の魅力を改めて感じている2人。宮藤氏は「思い切りがいい」と言い、「自分で限界を決めずに思い切りやってくれるのが気持ちいい。コミカルなシーンも、テクニックや小手先でやろうとしないで力いっぱいやってくれる。最初は細かいところを気にしますが、あとは細かい質問は一切ない」と話した。
磯山氏は「スケールが大きい。内心はすごく細かいところまで気にされていますが、画面上ではものすごくスケールが大きくて、細部を気にしているようには見えない」と長瀬の魅力を述べ、「私が男子だったらこういう人に生まれたいなという、単にかっこいいというのもありますが、こういう人になりたいという人を自然にやれる。すごく繊細なのに、すごく大きい。本当に唯一無二の人だなと思います」と称えた。
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