お断りのメールは、仕事を行っている中でどうしても必要となります。上手に断りつつも、今後のビジネスに支障を生じないように対応することは、ビジネスパーソンに求められるスキルの一つです。

本記事ではシーン別の断り方の例文や、逆に断りメールをもらった際のお礼の例文を紹介。構成の基本、送付時のポイントや、英語表現もまとめました。

  • お断りのメールを送付する際のポイント

    お断りのメールは言い回しや構成を注意深く検討しよう

お断りメールと、お断りメールに対する返信の例文【シーン別】

早速、シーン別のお断りメールの例文および、お断りのメールを受け取ったときの返信の例文を紹介します。

取引先からの提案をお断りするメール

提案をお断りする場合は、相手側が納得できる理由を提示しつつも、今後もつながりを残したい意思を最後に示すことが重要です。今後に触れることで、次回以降のビジネスがスムーズになります。

件名 : 在庫管理システム導入のご提案について

株式会社あさひ 第1営業部 第1営業課
木下様

平素より大変お世話になっております。
株式会社大垣 情報システム部 第1課 長浜と申します。
この度は貴社の在庫管理システムについて導入のご提案いただき、誠にありがとうございます。

複数の会社から同様の提案を頂いており、弊社で慎重に検討しました結果、大変恐縮ではございますが今回は見送らせていただきます。
貴社の在庫管理システムは機能的には大変魅力的でしたが、予算的に折り合いがつかないとの判断に至りました。

今回はこのような結果となりましたが、また機会がございましたらぜひよろしくお願いいたします。
貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

取引先から見積もりをもらった後にお断りするメール

取引先に見積書を依頼し、その上でお断りをすることもあるでしょう。また相見積もりを依頼した場合は当然、発注すると決まった会社以外の会社には、お断りをすることになります。

その場合は、見積もり作成への感謝と、断る理由、次につながる言葉を入れることがポイントです。

断り方について、下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

関連記事: 見積もりの断り方とは? マナーやメールの例文、相見積もりについても紹介

仕事の依頼をお断りするメール

他部署からの支援要請をお断りするメールです。依頼を完全に断らず、一部譲歩した代替案を提示するケースを例文にしました。

メールの構造は取引先からの提案を断る際のメールとほぼ同じですが、提示した代替案の検討を依頼する形で締めくくります。

件名 : 製品A開発案件支援の件について

第1開発部 第1グループ 三好課長

お疲れ様です。
第1開発部 第3グループ 細川です。
いつも貴グループにはお世話になっております。

この度、当グループより5人を3カ月間支援に出すようご依頼いただきましたが、頂いた条件では当グループのリソースが足りなくなり厳しい状況です。
2人2カ月でしたら、何とか都合できそうですがいかがでしょうか。

ご要望に100%お応えできず誠に恐縮ですが、何卒ご検討のほどよろしくお願いいたします。

上司からのイベントなどへのお誘いをお断りするメール

上司からのお誘いをお断りするメールの例です。社外の人に対するお断りの場合より少しシンプルにしていますが、誘ってもらったことへの感謝、断る明確な理由を明示する点は押さえましょう。

最後にもう一度申し訳ないという気持ちを伝えて締めくくってください。

件名 : 新人歓迎会の件について

第1製造部 第3グループ 松永課長

お疲れ様です。
日向です。

この度は新人歓迎会にお誘いいただき、誠にありがとうございます。
せっかくお誘いいただき誠に心苦しいのですが、4月15日はどうしても実家に帰らなければならないため欠席いたします。

私事で大変恐縮ですが、何卒ご了承いただけますようお願い申し上げます。
また別の機会がありましたら、ぜひお声がけいただけますと幸いです。

営業へのお断りメールに対する、お礼の返信メール

逆に自分の提案に対して、お断りメールを受け取ったら、検討の時間を頂いたことや結論を連絡いただいた点、結論を確認したことについて返信しましょう。

断りのメールを送った相手の罪悪感を和らげるためにも、ネガティブな表現は使わないことが大切です。次の機会についても触れ、将来につなげる文言で締めくくりましょう。

件名 : 在庫管理システム提案のご回答につきまして

株式会社大垣 情報システム部 第1課 長浜課長

お世話になっております。
株式会社あさひ 第1営業部 第1営業課 木下です。
在庫管理システム提案の件につきまして、ご検討いただき誠にありがとうございました。
今回は見送られるとのことで、承知いたしました。
またご提案させていただく機会がございましたら、何卒よろしくお願いいたします。
お忙しい中お時間を頂き、重ねてお礼申し上げます。

  • シーン別・お断りのメールとお断りに対する返信の例文

    お断りのメールが書きにくい場合は例文を参考にしてみよう

お断りのメールで使えるフレーズ

お断りのメールで使えるフレーズをいくつか集めました。文章にバリエーションを持たせたい場合などにお役立てください。

利用する部分 フレーズ例
相手の申し出に対するお礼 ・この度はご提案頂きありがとうございました。
・魅力的なご提案を頂きありがとうございました。
・この度はお誘いを頂きありがとうございました。
・先日は詳細なお見積もりを頂きありがとうございました。
お断りの意思表示前に使える言い回し ・弊社で検討の結果、誠に残念ではございますが~
・慎重に検討を重ねましたが~
・非常に魅力的なご提案(お誘い)ですが~
お断りの理由 ・◯月◯日は都合が合わないため、申し訳ありませんが辞退させて頂きます。
・ご提案内容では◯◯面(予算・納期)で折り合いがつかないため見送らせて頂きます。
相手への気遣い ・せっかく詳細な説明を頂きましたのに申し訳ございません。
・せっかくご招待頂いたのに、誠に申し訳ございません。
・弊社の都合でこのような結論となり誠に申し訳ございません。
・魅力的なご提案を頂いたにもかかわらずこのような結果となり申し訳ございません。
・ご期待に添えず申し訳ございません。
結びのパターン ・今後また機会がありましたら、その際は何卒よろしくお願い申し上げます。
・今回はこのような結果となりましたが、また別の機会がありましたら何卒よろしくお願いいたします。
  • お断りのメールで使えるフレーズ

    定番のフレーズを活用するとお断りのメールを組み立てやすい

お断りメールの書き方・構成の基本

例文を見て大体のイメージはつかめたかもしれませんが、ここで改めて、お断りのメールを作成する際の基本的な書き方として、メールのテンプレートを示します。

【1】
件名 : ◯◯の件について

株式会社◯ ◯部◯課
◯様

【2】
平素より大変お世話になっております。
株式会社△ △部△課 △と申します。
この度は貴社の製品について導入のご提案いただき、誠にありがとうございます。

【3】
ご提案を頂き大変恐縮ではございますが、弊社で検討の結果、今回は辞退させていただきます。

【4】
弊社では(辞退の理由)のため、貴意に添いかねます。

【5】
弊社の都合でこのような結果となり大変申し訳ございませんが、何卒ご了承いただけますようお願い申し上げます。

【6】
今回はこのような結果となりましたが、また機会がございましたらぜひよろしくお願いいたします。
貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

テンプレートの内容について、下記で順番に解説します。

【1】件名は「◯◯の件について」が一般的

お断りのメールでは、「Re:」の部分は削り、返信の要件を端的にまとめて「◯◯の件について」などとするのが一般的です。件名の中でいきなり断る意思を記載すると、どうしても端的な表現となり、相手にきつい印象を与える危険性があります。

「貴社のご提案の件について」「(製品名)導入のご提案について」といった形で、提案や依頼についてのメールであることだけがわかる件名にしましょう。

【2】挨拶と相手の申し出に対するお礼

通常のメールと同じく、挨拶から始めて、相手の申し出(提案やお誘い、依頼など)に対するお礼の気持ちを伝えてください。相手からのアクションに対して好意的なメッセージを冒頭で述べることで、ワンクッション置きます。

【3】お断りの意思表示

お断りの意思表示は明確に示します。ただし、いきなり「お断りします」ではなく、「検討の結果、残念ながら」と前置きをして、やむなくお断りすることになったと伝えましょう。

【4】お断りの理由

なぜ断ることになったのか、その理由を伝えます。費用面なのか日程面で都合がつかないのか、相手にも納得感のある理由を示してください。理由があいまいだと、相手側は説得にかかる可能性もあり、心証もあまりよくありません。

また、条件次第では受け入れられる提案と判断した場合、こちらから代替案を提示するのもひとつの方法です。

【5】相手への気遣いなど

最後に、あくまで自社の都合で申し訳ない、といった内容で相手への気遣いをもう一度示しつつ、お断りの結果に対して理解を求めます。もし前段で代替案を提示した場合は、代替案の検討を願う一文も追加しましょう。

【6】結び(締め)

今回はたまたま残念な結果となったが次回何かあればお願いする、といった内容で、次につながるように締めくくります。仕事上、これからも円滑な関係を保ちたい場合は、次へつなげる文言が特に重要です。

  • お断りのメール・基本的な書き方

    断られる相手の気持ちを考えながらお断りメールを組み立てよう

お断りのメールを送付する際のポイント

お断りメールを作成・送付する際に押さえておきたいポイントを3点紹介します。

ポイント1. 断りのメールであることは明確に伝える

相手を気遣うあまり、断るという意思をあいまいに表現すると、相手に勘違いをさせてしまい、トラブルに発展する可能性があります。以下のような言い回しは、相手の誤解を生む可能性があるので要注意です。

例えば「検討します」というと、前向きな回答として誤解されるかもしれません。「◯◯という条件では難しいです」と伝えると、その条件がクリアになれば依頼を受け入れてもらえる、と相手側が受け取る可能性があります。

断るという意思がはっきりしている場合は、相手に対してはっきりと「お断りします」という意思を明確に伝えるようにしましょう。

ポイント2. 否定表現や断定調の言い回しに注意

「出席できません」という否定表現や「お断りします」という断定調の言い回しは、相手側に冷たい印象を与えます。断るという文章のみでは、今後の関係に支障が生じかねません。

断るという意思は明確に伝えつつも、角が立たない言い回しを考え、相手の気分を害さないような文章を作成しましょう。

ポイント3. 断りの前後には相手への気遣いを示す

お断りの意思を明確にする文章の前後には、クッションとなる文章を配置することが重要です。

少なくとも相手側から誘いや依頼があったことに対する何らかの謝意を前置きとして示してから、本題のお断りに入るようにしましょう。断りの意思を、相手を気遣う文章などを用いて断られたという相手の気持ちをフォローするよう検討してください。

お断りのメールを英語で表現する場合

お断りのメールを英語で表現する場合も、相手への気遣いを示しながら断るようにします。

「申し訳ありませんが」と謝りながら断る場合は、以下のように表現します。
・I'm sorry, but~ : 申し訳ありませんが

例文

I'm sorry, but I can't attend that day because I have a business trip.
(申し訳ありませんが、その日は出張があるため出席できません。)

「残念ながら」と不本意ながらお断りする場合は、以下のフレーズが使えます。
・Unfortunately,~ : 残念ながら

例文

Unfortunately, we cannot accept your request.
(残念ながら、あなたの依頼はお受けできません。)

  • シーン別・お断りのメールとお断りに対する返信の例文

    お断りのメールを英語で表現する場合

お断りのメールも、お断りメールへの返信も、相手への気遣いが重要

お断りのメールは、心理的に出しにくいものです。しかし、相手への気遣いをしっかり示しつつ明確な意思表示をすることは、ビジネス上どうしても必要になります。

お断りメール用に自分なりのテンプレートを用意して、お断りの連絡がスムーズにできるようにしておきましょう。

また自分がお断りメールを受け取った場合は、言いにくいことをうやむやにせずにきちんと伝えてくれた相手への感謝の気持ちを持ちながら、次回につなげるためにも前向きなお礼メールを送るといいでしょう。