車いすに乗る方がジャケットを着ると「後ろの裾がクシャクシャになる」という悩みがあるそう。その悩みを解決するジャケットの投稿に、注目が集まっています。

以前、車椅子に乗る男性が
こんな事を伝えてくれた。
「 車椅子に乗ってると、ジャケットの後ろの裾がクシャクシャになるから、短い丈のジャケットがあったら良いんだけど…男性用って無いんだよねー」って。

だからそんなジャケットと
それに似合うbottom'allで
新たなフォーマル作っちゃいました(@tottolinkさんより引用)

  • 平林さんが考えた「新たなフォーマル」

このジャケットとボトムスのセットアップを作ったのは、『福祉×オシャレ』で世の中を変えたいという平林景(@tottolink)さん。放課後等デイサービスの運営や、パラファッションブランド『bottom'all』を展開されているそう。

「かっこいい!」「車椅子ユーザーではないけど着たい!」とエレガントなファッションに魅了された方のコメントや、「お洒落って気持ちを前向きにしてくれる効果があると改めて思っていた中、このフォーマルは超イカす」といった賛同の声が多く寄せられました。

今回多くの反響があったことに対して平林さんは「自分たちが今行っている活動の方向性が間違っていない、と再確認できたことが一番嬉しかったです」と語っています。

このセットアップの特徴を伺ったところ、「ジャケットは丈が短いだけでなく、脇のところにファスナーがついており、麻痺で肘が曲がったままの方でも着やすく工夫しています。またボトムス『bottom'all』は前面にチャックが付いて開け閉めできる巻きスカートになっており、その上から2枚の生地を巻く構造です。フォーマルな生地を使っていますが、後ろ側にゴムを通してお腹を圧迫しない作りにもしています。これらは車椅子の方の意見を元に、大学の准教授と共に研究し作りました」と教えていただきました。さらに、SDGsも考慮し廃生地を使っているとのこと。

現在、平林さんは「障がい者ファッションを誰もが憧れる対象にする」ことを目的に、2021年10月のパリコレに挑戦しているそう。近い将来、かっこいいファッションに身を包んだ車椅子モデルがパリコレのランウェイに出演するかもしれません。