高速道路を走行中の休憩スポットである、サービスエリアやパーキングエリア。それぞれにどんな違いがあるのか漠然としたイメージを持っていても正確には知らない人も多いでしょう。この記事では、サービスエリアとパーキングエリアの違いを紹介していきます。
サービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)の違い
まず、サービスエリアとパーキングエリアにどのような違いがあるのかを紹介します。サービスエリアとパーキングエリアのそれぞれの詳しい特徴に関しては、後ほど説明します。
サービス内容に明確な違いはない
サービスエリアは人と車が休憩するための設備が充実したスポットで、トイレやレストラン、売店やガソリンスタンドなどがあります。
一方パーキングエリアは人が休憩するためのスポットで最低限トイレがある施設。しかしニーズに応じてレストランなどパーキングエリアにあるような設備が拡充されています。
パーキングエリアとサービスエリアに同じような設備がある場合も多く、明確な違いはありません。
設置間隔が異なる
高速道路走行中に、パーキングエリアはよく見かけてもサービスエリアはなかなかないなと感じたことがある人も多いでしょう。サービスエリアの設置間隔は50kmで、パーキングエリアは15kmです。
高速道路をつくるときに、設置間隔の目安に基づいてサービスエリアにするのかパーキングエリアにするのかを決められますので、パーキングエリアの方が多くなっています。
サービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)の共通点
ここでは、サービスエリアとパーキングエリアの共通点をご紹介します。
駐車場とトイレがある
パーキングエリアとサービスエリアは利用状況によって設置されている設備は異なります。しかし最低限駐車場とトイレが設置されているのが共通点です。
人が車を止めて問題なく休憩できるよう、必要不可欠な設備はどちらにもあります。
サービスエリアとは
比較的駐車可能な台数が多く、立ち寄る人が多いサービスエリア。何を基準にサービスエリアと呼ばれるのかを紹介します。
人と車が必要なサービスを提供
サービスエリアとは、高速道路走行中に人や車が休憩するのに適したサービスを提供している施設のことです。サービスエリアで適度に休憩を入れることで、車を問題なく走行させられたり、ドライバーの疲労を軽減したりできます。
50km間隔で設置
サービスエリアは50km間隔を目安に設置することになっています。しかし、高速道路の特徴などを総合的に踏まえてどこに設置するのかを決めるため、必ず50km間隔に設置されているわけではありません。
売店やガソリンスタンドが設置されていることが多い
サービスエリアは人や車が休憩するためのスポットですので、さまざまな施設があります。車にとって必要な施設としては、駐車場やガソリンスタンド、EV充電スタンドなど。人にとって必要な施設として、トイレや売店、レストランなどがあります。
施設によっては遊具やレジャー施設などが設置されていることもあるなど、立ち寄りたくなるような特徴があるサービスエリアも多いです。
パーキングエリアとは
サービスエリアに比べて比較的数が多い休憩スポットであるパーキングエリア。ここでは、パーキングエリアの特徴を紹介していきます。
15km間隔で設置
パーキングエリアの設置目安はサービスエリアより短い15kmなので、サービスエリアに比べて数が多いのが一般的です。ただし前後の立地状況を見ながら、サービスエリアとパーキングエリアのどちらを設置するのかを決められるので、サービスエリアと同様に必ずしも15km間隔ではないこともあります。
ドライバーが休憩するための施設
パーキングエリアの目的は、ドライバーが安全に走行するために、疲れや緊張をとるための施設を提供することです。駐車場とトイレは、全てのパーキングエリアに設置されています。
売店やガソリンスタンドが設置されていることも
パーキングエリアの中には、売店やガソリンスタンドなどが設置されていることもあります。サービスエリアに立ち寄らなくてもパーキングエリアでお土産を買える場合もありますので、事前にチェックしておくと便利です。
ニーズに合わせてサービスを拡充している
パーキングエリアでは、立ち寄る人のニーズに合わせて、徐々にサービスを拡大している場合もあります。食事や休憩する人が多く、利用ニーズが大きいパーキングエリアの場合、ガソリンスタンドやレストランなどサービスを拡充し、充実したパーキングエリアになることもあります。
ハイウェイオアシスとは
ハイウェイオアシスとは、サービスエリアやパーキングエリアの中にある、高速道路を出ずとも公園などを利用できる施設です。地方公共団体や第三セクターなどにより運営されていることが多く、地域の色が出ています。
サービスエリア・パーキングエリアどちらとも一緒になったハイウェイオアシスがあり、どちらか片方を指すわけではありません。
おすすめ・人気のサービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)
日本全国には、そこに行くこと自体を目的としたくなるような、魅力的なパーキングエリアやサービスエリアがたくさんあります。そこで、全国のおすすめご当地サービスエリアやパーキングエリアを紹介します。
羽生パーキングエリア(東北自動車道上り)
埼玉県にある羽生パーキングエリア(上り)は、テレビドラマにもなった時代劇「鬼平犯科帳」の世界観を再現した名物PAです。江戸時代から続く味を楽しめる店が揃っており、昔ながらの味を楽しめます。
中には屋台のような店が連なっており、お祭りのような雰囲気の中お土産選びを楽しめるので、一度は立ち寄ってみてください。
刈谷ハイウェイオアシス(伊勢湾岸自動車道)
観覧車があることで人気の刈谷ハイウェイオアシスは、愛知県にある刈谷パーキングエリアで利用できる大規模施設です。一般道からも利用できるので、たくさんの人でにぎわっています。
無料で利用できる大型複合遊具水遊び広場だけでなく、100円で利用できるゴーカートやメリーゴーランド、産直市場や温泉などたくさんの設備があり、1日遊べる施設です。
施設内には豪華なトイレもありますので、休憩にも人気がありますよ。
宝塚北サービスエリア(新名神高速道路)
兵庫県の宝塚北サービスエリアは、宝塚をイメージした設備が魅力です。シャンデリアをあしらった豪華絢爛なトイレだけでも一見の価値があります。宝塚歌劇OGによるレビュー・トークショーなど、イベントも定期的に開催。
施設内には手塚治虫キャラクターグッズコーナーがあり、上りには火の鳥、下りには鉄腕アトムのトピアリーが設定されていて、撮影スポットとしておすすめです。
見所がたくさんあるサービスエリアなので、滞在を楽しんでみてください。
吉野川ハイウェイオアシス (徳島自動車道)
徳島県にある吉野川ハイウェイオアシスは、吉野川サービスエリアから利用できるハイウェイオアシスです。温泉や宿泊施設などがあり、移動中の休息地として適しています。車を止めて遊覧船に乗船できるなど、行楽も楽しめるスポットです。
サービスエリアとパーキングエリアのサービス内容に明確な違いはない
高速道路を快適に走行するには、サービスエリアやパーキングエリアで適度に休憩をとることは必要不可欠です。
50kmごとを目安に設置されているサービスエリアは、人と車のために設置された施設。駐車場・トイレの他に、売店やガソリンスタンドなどがあります。15kmごとを目安に設置されているパーキングエリアは、人が休憩するのを目的に設置された施設で、駐車場とトイレは必ずあり、ニーズに応じて売店などの設備もあります。そのため、両者に明確な違いはありません。
全国のおすすめのサービスエリア・パーキングエリアの中には、そこにしかない特徴を備えた施設が増えており、旅行の目的地のひとつにする人も増えています。この記事で紹介した施設以外にも個性あるサービスエリアやパーキングエリアは多いので、旅行の際には立ち寄ってみてください。