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番組のキーワードの1つは「緊張感」。ゲストをマッチングした結果、トーク展開がどうなっていくのか分からない“ドキュメント”を演出するため、スタジオセットのビジュアルは、松本サイドが赤、中居サイドが青と、ボクシングをイメージする色彩を採用した。

そしてトークを終えると、ゲストの2人がセット奥の出口に向かって歩きだすという流れ。初対面だった2人が、トークを通して交流し、最後はカメラに背中を向けて2人だけで話しながら去っていく姿は、西村氏がチーフプロデューサーを務める『ザ・ノンフィクション』のようなドキュメンタリー番組のエンディングを思わせる。

西村氏は「森進一さんとHiroさんのパートの最後の流れは、すごいドキュメンタリーだなと思いました。松本さんと中居さんのおかげで、確実に親子の距離が変わったように見えましたから」と、手応えを感じたようだ。

  • MY FIRST STORY・Hiro×森進一 (C)フジテレビ

■画面上の演出はシンプルに「余計なものは必要ない」

“マッチング”という新たなトーク番組の構図を打ち出した一方、画面上の演出はシンプルだ。最近のバラエティの定石となっている、盛り上がった場面をオープニングやCM前に何度も先出しして煽ることもせず、コメントをフォローするテロップもなく、ゲストの紹介VTR以外でナレーションによる説明もない。

その狙いについて聞くと、「松本さんと中居さんの2人が組み合わせたゲストがどうなるか、という要素がある中で、余計なものは必要ないんです」(西村氏)、「集中していただくに値する充実したトークをお届けできると思うので、余分な画面演出は不要だと考えました」(中嶋氏)と明かしてくれた。

■地上波バラエティで攻め続ける松本

どのゲストも、今までに見せたことのない表情が引き出されているが、改めて番組の見どころを聞くと、中嶋氏は「天海さんと小池さんはすごかったです。あれだけの盛り上がりは、『ダウンタウンなう』だったら“神回”と言われるくらい。しかも今回はお酒なしなのに、4人のテンポ感がばっちりでした」と予告。

さらに、「“親子共演”というのは、世の中の方に興味を持ってもらえる座組としてブッキングを考えると思うんですけど、今回の森進一さんとHiroさんは、同じ歌手同士であることに加え、幼少期に別々に暮らすようになったご関係性もあって、視聴者の方々の中で子供を持つ親御さんにはいろいろ思うところがあると思います」といい、西村氏は「トーク番組として面白いというのがベースにありつつ、それだけじゃない新しいものが、それぞれのマッチングで出てくると思います」と話した。

松本は、フジテレビで10月24日放送された特番『まっちゃんねる』でも、実験的な新たな試みに取り組んだばかり。大御所でありながら、守りに入らず攻め続ける姿勢に、中嶋氏は「本当にすごいですよね。そしてそれを地上波テレビでやっていただけるというのは、僕らの立場としてはうれしいですし、ありがたいです」と、驚きと感謝を述べている。

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