歌手の折坂悠太が書き下ろした、映画『泣く子はいねぇが』(11月20日公開)の主題歌『春』のミュージックビデオが18日、公開された。

  • 折坂悠太『春』ミュージックビデオより

『泣く子はいねぇが』は是枝裕和監督もその才能に惚れ込んだ佐藤快磨監督の劇場デビュー作で、第68回サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀撮影賞(撮影=月永雄太氏)を受賞。秋田県・男鹿半島の伝統文化「男鹿のナマハゲ」から、“父親としての責任”“人としての道徳”というテーマを見出し、親になることからも大人になることからも逃げてしまった主人公が不器用ながらも青年から大人へ成長する姿を描いた完全オリジナル作品で、主人公のたすくを仲野太賀、その妻のことねを吉岡里帆が演じている。

今回公開されたミュージックビデオは映画のロケ地である秋田県・男鹿半島のたすくの実家を舞台に、映画と同じく佐藤監督、月永氏が新たに撮影した映像が使用された。

主題歌『春』と音楽を担当したのは、フジテレビ系で放送中のドラマ『監察医 朝顔』の主題歌でも話題の折坂。仲野は以前から折坂のファンで、撮影中も楽曲を繰り返し聞いて気持ちを高めていたといい、完成した映画を観て「めちゃめちゃ興奮した! エンドロールで『春』が流れた瞬間に抱きしめられたような気持ちになった。この映画全体を包んでくれたような感じがした」と大絶賛。

初めて映画主題歌、そして音楽にも挑戦した折坂は「この仕事をお受けする前に太賀さんから『ラストシーンのその先を観客のみなさんに委ねる部分が多いので、何か一歩踏み出せるものを導いてもらいたい』というメッセージをもらい、唯一物語の中で状況を俯瞰して観ている余貴美子さん演じるたすくの母親の気持ちで作ろうと思いました」と楽曲に込めた思いを語った。

合わせて、折坂と仲野の対談映像もYouTubeで公開。仲野に「完璧に導いてくれるラストだった」と絶賛され「やった!」と折坂がガッツポーズをすると、仲野も「俺もやった! ですよ、マジで!」とガッツポーズを返す場面にも注目だ。

(C)2020 「泣く子はいねぇが」製作委員会