俳優の綾野剛に密着した日本テレビのドキュメンタリー番組『zero culture特別版「その素顔が知りたい。俳優 綾野剛」』が、あす8日(16:00~16:55)に放送される。

  • 綾野剛=日本テレビ提供

番組では、映画の舞台あいさつの裏側や、テレビ番組の打ち合わせ、移動中の車内から食事まで、これまでほとんど密着取材は受けてこなかったという綾野に迫る。

『ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE-』(13日公開)の初号試写会から始まった密着取材。密着カメラは、映画の宣伝のために行うバラエティ番組の打ち合わせやロケの綾野の様子も追っていく。ラーメン店のロケでは撮影が終わったにもかかわらず、店長と話し込んでいたり、仕事の空き時間に次の番組のリサーチを自ら行なっていたりと、いつでも全力で取り組んでいく綾野。このスタイルはどこからきたのか。カメラの前では「自分が天才じゃないことやヘタクソなことも認めて、才能を努力で勝ち取ることが一番の近道だった」と語る。

実力派として映画やドラマに欠かせない綾野。しかし、ここに至るまでには様々な苦悩や葛藤があった。番組では、知られざる心の内を探るとともに、『ドクター・デスの遺産 -BLACK FILE-』の撮影現場での役作りへのこだわりや、納得するまで模索し続ける姿などを通して、今の俳優・綾野剛がいかにできてきたのかを伝える。

  • 綾野剛(左)と坂口健太郎=同

番組では綾野の素顔を知るために、事務所の後輩でもある俳優・坂口健太郎との対談を提案。実は、坂口が初めて連続ドラマに出演したのが綾野主演の作品だったという。綾野の故郷・岐阜の話や、役者同士、お互いをどのように見ているのかなど、普段はなかなか聞くことができない話がどんどん展開される。そして対談中、綾野が明かしたのは、坂口から昔かけられた言葉。その言葉が今でも忘れることができないという。

密着中、様々な顔を見せてくれた綾野。番組では綾野にもう一歩踏み込むため、それは約180年以上前に生まれた「ダゲレオタイプ」と呼ばれる手法でポートレート撮影を行った。銀メッキを施した銅板に被写体を焼き付けるもので、「記憶する鏡」と呼ばれている。

被写体は30秒間、少しも動かずにカメラと向き合わなければならない。撮影するのは、この手法でカメラ界の芥川賞と呼ばれる木村伊兵衛賞を受賞した新井卓さん。その新井さんとの打ち合わせの際、綾野は今回ポートレート撮影に挑んだ理由を「自分はどこまで行っても誰かのダミーみたいな感覚があるんです。偽物とまでは言わないけど」と語っている。

撮影中には、綾野の目に涙が。その理由とは…。