映画『罪の声』(10月30日公開)の公開直前イベントが都内で行われ、小栗旬、星野源、土井裕泰監督が登場した。

  • 左から土井裕泰監督、小栗旬、星野源

    左から土井裕泰監督、小栗旬、星野源

同作は塩田武士の同名小説の実写化作。新聞記者の阿久津英士(小栗)は、昭和最大の未解決事件を追う特別企画班に選ばれ、残された証拠を元に取材を重ねる。一方、京都でテーラーを営む曽根俊也(星野)は、父の遺品の中にカセットテープを見つける。何となく気に掛かり再生すると聞こえてきたのは、幼いころの自分の声。それは30年以上前に複数の企業を脅迫して、日本中を震撼させた昭和最大の未解決事件で犯行グループが使用した脅迫テープと全く同じ声だった。

久々に観客を前にして、「また皆さんの前に立ってあいさつができるというのは幸せ」(小栗)、「ものすごい、温度を感じます。客前というのは楽しいなと改めて思いました」(星野)と噛み締めている様子。映画での初共演となったが、小栗は星野について「優しくて物腰の柔らかい感じはずっと変わらず。ただ最近は自分がオファーをしたんですが、"旬"と呼んでくれるようになった」と明かし、星野も「かなり仲良くなりました」と交流を深めていた。

作品に因んで「罪だと思うこと」について聞かれると、小栗は「星野源ボイスは、"罪の声"ですよね」としみじみ。「なんかこう、気持ちを穏やかにさせる、そういう声の持ち主ですよね」と表すと、星野は「旬もすごいハスキーボイスじゃないですか。テレビを通した時には気付いてなかったけど、隣で話をする時に、本当に胃のあたりが震えるというか。お腹のあたりに響く感じがあって、いい声だなと思いましたね」と互いに褒め合う。土井監督は「なんという罪な男かと」とライブなどでの星野の声について表しつつ、「(2人の)ラジオを聞いてたんですよ。この人たちの厨二みたいな感じが、本当に罪だなと思った」と会場を笑わせていた。

自分の声について、小栗は「自分の声ですか? いい声してるな〜って思いますね」とにやり。星野は「僕はやっと、この5年くらいで好きになってきましたね。声が高くてパンと張る歌が好きで、そういう声の人に憧れがあったので、割とぼそっとした低めの声があまり好きじゃなかったんですけど、音楽や演技で褒めていただいたるするようになってから、好きになってきました」と明かした。

イベントでは、声の周波数を分類して分析したという「声診断」にも挑戦。小栗は「監督やプロデューサー、経営者などのポジションにも向いてる」、星野は「冷静な面と情熱的な面を持つ万能タイプ」、土井監督は「愛の人」と診断された。さらに、すべての要素を出す「フルボイス」を出すため、「魂を込めて」とのアドバイスを受けて挨拶。その場で診断結果が表示され、2人とも見事バランスの取れた声を出していた。