JR東日本は2021年春のダイヤ改正で実施する、都心から郊外に向けた終電時刻繰上げなどの概要を発表した。17線区の終電時刻が繰上げとなり、ほぼ現行通りの区間から最大で37分程度繰り上がる区間が発表されている。初電を繰り下げる5線区も発表された。

  • 終電時刻繰上げの実施線区(提供 : JR東日本)

ダイヤの見直しは保守作業時間を拡大するために行われる。これにより、鉄道工事における働き方改革を実現し、鉄道設備の設置・保守のスピードアップによるサービス向上を図るとともに、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした利用者の行動様式の変化に対応する。

終電の繰上げにあたっては、混雑による「3密」に配慮し、一部線区では終電前に列車を増発するとともに、金曜日など必要によって終電前に臨時列車が運転される。

  • 山手線(外回り)は各駅で終電時刻を16~19分程度繰り上げる(提供 : JR東日本)

  • 山手線(内回り)は池袋駅、新宿駅、渋谷駅などで19~20分程度の終電繰上げを予定している(提供 : JR東日本)

都心を走る山手線も対象となり、外回りが16~19分程度、内回りが0(ほぼ現行通り)~20分程度の繰上げを予定している。

「東海道方面」では、京浜東北・根岸線(大船方面)が16~33分程度、東海道線が0~15分程度、横須賀線が0~18分程度、南武線(立川方面)が0~15分程度、南武線(川崎方面)が8~10分程度、横浜線(八王子方面)が0~12分程度、横浜線(東神奈川方面)が3~15分程度の終電繰上げを実施する。

「中央方面」では、中央線各駅停車(三鷹方面)が7~25分程度、中央線快速が16~30分程度、青梅線が22~37分程度、武蔵野線(西船橋方面)が4~27分程度の終電繰上げを実施。「総武・京葉方面」では、総武線各駅停車(千葉方面)が16~23分程度、京葉線が11~30分程度の終電繰上げを実施する。

「東北・高崎方面」では、京浜東北線(大宮方面)が0~23分程度、高崎線が0~37分程度、宇都宮線が0~24分程度、埼京・川越線が0~19分程度、武蔵野線(府中本町方面)が0~12分程度の終電繰上げを実施。「常磐方面」では、常磐線快速が0~23分程度、常磐線各駅停車が15~16分程度の終電繰上げを実施する。

初電の繰下げは、京浜東北・根岸線(大船方面)が0~12分程度、中央線各駅停車(三鷹方面)が0~17分程度、総武線各駅停車(千葉方面)が0~14分程度、常磐線快速(下り)が0~3分程度、常磐線快速(上り)が0~9分程度、常磐線各駅停車(下り)が0~16分程度の実施を予定している。

なお、発表された繰上げ時刻は10月21日現在のもので、今後の調整などにより、変更となる場合がある。郊外から都心に向けた列車も終電時刻の繰上げなど行う予定としており、具体的な実施日と詳細時刻は12月に告知される。