映画『望み』(10月9日公開)の公開初日舞台挨拶が9日に都内で行われ、堤真一、石田ゆり子、岡田健史、堤幸彦監督が登場した。

  • 岡田健史

    岡田健史

同作は雫井脩介原作による同名小説の実写化作で、堤幸彦が監督を務める。一級建築士の石川一登(堤真一)は、自らデザインした優雅な邸宅で、妻・貴代美(石田ゆり子)や子供たちと幸せな毎日を送っていたが、日常は、ある日突然一変する。高校生の息子が無断外泊をした夜、同級生が殺害される事件が起きる。それきり連絡が途絶えてしまった息子は事件への関与を疑われていくが、もう一人殺されているという噂が流れる。愛する我が子は犯人か、それとも被害者なのか。

最後の挨拶で、岡田は「僕はどこまでいっても子供目線の立場でしかないんですけど、そんな僕でもすごく家族のありがたみを感じた作品になっています」と紹介。さらに「コロナ禍(か)、ですし」と強調すると、客席からもあたたかな笑いが溢れる。

実は岡田は1日にゲスト出演したテレビ番組で「コロナうず」と発言してしまい、Twitterでは「コロナうず」がトレンド入り、「間違いもかわいい」と話題になっていた。今回は「コロナ禍」とわざと強調することにより、お茶目にこの間違いを回収。「皆様、きっとこの作品を見た後は帰った後にご家族のことを考える時間が出てくると思います。作品を見た後は、愛情をご家族のみなさんに届けてあげてください」とメッセージを送った。

撮影前には、家族役としての交流を深めるため、堤の提案で食事に行ったという4人。堤は「若い岡田くんなんかが『こいつ大したことない、普通のおっさんや』と思わせる方がいいじゃないですか」と語る。岡田は「お酒も入っていましたし、堤さんがずっとお話されていて、それを僕と石田さんと堤監督はほとんど聴いているみたいな形ではあった」と振り返りつつ、「その姿を見て僕は、『親父になる人はこの人だった』という情報がひたすら入ってきました。その横で石田さんが本当にいい奥さんのように頷いて、石田さんは裏表なくてずっとこういう感じでいてくださるので、『おふくろと親父はこういう風なんだ』と思っていました」とイメージをふくらませていたようだった。