リアルタイム視聴を促すため、他にもさまざまな施策を行っている。
視聴者リクエストの多かった作品を放送する「金曜リクエストロードSHOW!」企画は、第1弾『天使にラブ・ソングを...』(5月15日放送=個人9.4%・世帯15.2%)、第2弾『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ3作品(6月12日放送=個人9.2%・世帯14.5%、同19日放送『PART2』=個人7.7%・世帯12.4%、同26日放送『PART3』=個人6.7%・世帯11.2%)と好調。
「いい結果が出ているので、今後もやっていきたいと思います」と手応えを感じており、第3弾として、きょう2日に『E.T.』、16日に『プラダを着た悪魔』と、名作の放送が控えている。
また、番組ホームページ内に視聴者参加型サイト「金曜ロードシアター」を7月に開設。放送を見ながら視聴者が押した感情スタンプが、その数に応じてリアルタイムでどんどん表示されるというもので、「同じ時間に見ている一体感や楽しさを味わってほしい」と狙いを明かす。
8月に放送した『となりのトトロ』では5万人弱が参加したそうだが、目標は10万人。9月11日・18日に放送した『名探偵コナン』の名作TVスペシャルでは、“コナンファン”の徳島えりかアナと尾崎里紗アナがここにコメント投稿する形で参加したが、「今後も出演者や声優の方に参加してもらうことを考えています」と盛り上げを図っていく。
リアルタイム視聴の盛り上がりといえば、『天空の城ラピュタ』の登場人物が「バルス」と唱えるタイミングで、Twitterで一斉に「バルス」とツイートするのが話題になった。しかし、かつてこれに乗じて公式がカウントダウンをすると、視聴者の熱が冷めてしまったという苦い経験もあるだけに、「やはりこちらから仕掛けるよりも、自発的にやってもらうほうが盛り上がるので、難しいところですね」と吐露する。
■ネット配信作品の放送も前向き
最近では、HuluやNetflixなど、ネット配信の作品が勢いを増している上、ディズニーの実写版『ムーラン』をはじめ、コロナの影響で劇場公開を見送り、配信に切り替える作品も出てきた。
すでに今年6月5日、Hulu×HBO Asiaの共同製作ドラマ『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』を放送して個人6.6%・世帯11.8%と結果を出していることもあり、「今後は劇場未公開でもいい作品があれば、ぜひ放送していきたいと思います」と展望を話している。