三点要約
・「ご愁傷様です」は主にお悔やみの言葉として使用する
・日常生活でも、相手を気の毒に思うタイミングで使用することがある
・お悔やみの場では「忌み言葉」「重ね言葉」は避ける必要がある

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「ご愁傷様です」

身内を失った人に対するお悔やみの言葉として、もしくは相手を気の毒に思った際などに使われるこの言葉。皆様も一度は使ったことがあることかと思います。

(身内を失った人に対して) 「この度はご愁傷様です」
(仕事でミスをしてしまった同僚に対して) 「ご愁傷様」

お葬式などのお悔やみの言葉を伝える場から、職場やプライベートの場まで、幅広いシチュエーションで用いられるこの言葉ですが、そもそもの言葉の意味や由来などについて説明できる人は少ないのではないでしょうか?

本記事では、改めてこの言葉の意味、および具体的な使い方について紹介します。また補足として、お葬式における注意すべき言葉選びについても紹介しますので、ご確認ください。

  • 「ご愁傷様です」の意味

    「ご愁傷様です」の意味と、お葬式における「言葉選び」の注意点について紹介します

「ご愁傷様です」の意味

「ご愁傷様です」という言葉の意味について、辞書では以下のように記されています。

・不幸があった人に「お気の毒さまです」という意味を込めて言う言葉(weblio辞書より)
・相手を気の毒に思うさま。身内を失った人に対するお悔やみの語(goo辞書より)

「愁傷(しゅうしょう)」とは、心の傷を悲しく思うという意味を持つ熟語です。その言葉に対して、敬意を表す「御」「様」をさらにつけることで、最上級の敬意を表しているのが「ご愁傷様」という言葉です。

「ご愁傷様です」と類語の違いや使い方

次に、お悔やみの場において「ご愁傷様です」と似た用途で使用できる言葉について紹介します。どの言葉も使用するシチュエーションこそ似ているものの、若干のニュアンスの違いがございますので、これを機にその際について理解しておきましょう。

「ご冥福をお祈りいたします」

「ご冥福をお祈りいたします」という言葉は、特にテレビにおける訃報などで聞くことが多いかと思います。

ご冥福の「冥」とは死者が死後行く世界である「冥土」を、「福」とは「幸福」を表しています。つまり「ご冥福」とは、“死後の世界での幸福”という意味を持ちます。

そのため「ご冥福をお祈りいたします」と伝える際には「故人に向けて使用する言葉」とし、以下のような使い方をしましょう。

例)

・“○○(故人の名前)様”のご冥福をお祈りいたします。
・ご訃報に接し、心より“○○様”のご冥福をお祈り申し上げます。

なおこの言葉は、先述の通り“死後の世界での幸福”を祈るものであるため、死に関する考え方が違う宗教・宗派においては、使わない方がいい場合もあります。特に仏教方式においては、“葬儀時点で故人は成仏し、仏様となっている”と考える浄土真宗を除いて、使用しても問題ございません。

「お悔やみ申し上げます」

この言葉は文字どおり亡くなった方や遺族に対し悔やむ気持ちを表す時に使われます。

「ご愁傷様です」と類似した意味を持ち、口語では「心からお悔やみ申し上げます」「この度はご愁傷様です。心よりお悔やみ申し上げます」などといった使い方をします。

例)

・ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。
・ご訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

「哀悼の意を表します」

哀悼とは亡くなった方に対し哀しみの気持ちを表す言葉です。

こちらもよく目にする言葉かと思いますが、「書き言葉」である点に注意してください。つまりは、葬式の場において遺族に対し「追悼の意を表します」と口頭で伝えるのではなく、メールや手紙などでメッセージを伝える際に使用するのが正しい使い方となります。

例)

・○○様に対し、謹んで哀悼の意を表します。
・心より哀悼の意を表しますとともに、○○様のご冥福を心よりお祈りいたします。

  •  「ご愁傷様です」の例文と返答の仕方

    「ご愁傷様です」と類語の違いや使い方

「ご愁傷様です」を用いた会話例文

次に、「ご愁傷様です」という言葉を用いた会話例について紹介します。

友人との会話

これまでは、主にお葬式の場における「ご愁傷様です」という言葉について紹介しました。

しかし、この言葉は時折、親しい間柄で気の毒である様子を皮肉った形で使用されることもあります。嫌なことがあった時に「ご愁傷様」と声がけすることで、冗談として用いられるのです。

例)

・それはご愁傷様だったな。
・ご愁傷様。

しかし、この言葉は「人の死」を連想させるセンシティブなものでもあるため、シチュエーションや関係性によっては、相手を傷つけることになりかねませんので、ご注意ください。

ビジネスシーンでの会話

取引先の方が亡くなった場合に、メールや電話などで気持ちを表すことがあります。

その際は「ご愁傷様です」より相手を敬う表現として「この度はお悔やみ申し上げます」とした方がベターでしょう。また、メールだけでは失礼ですので、直接電話することが可能であれば相手方に時間を頂き、口頭で悔やむ気持ちを伝えるとよいでしょう。

お葬式の場で注意すべきマナー

特に「ご愁傷様です」という言葉を使う機会が多いのは、お葬式の場かと思います。そこで、ここからはお葬式の場におけるマナーについて紹介いたします。

言葉選びに気を付けましょう

仮にあなたが、知人(友人や上司など)のお葬式の場に参加するとします。そこには、亡くなられた方の遺族や友人、お世話になった方々などの多くの人がいます。そういった場で、無礼を働くことはできません。礼儀を重んじて、慎重な言動を心がける必要があります。

特に注意すべきなのは、言葉遣いです。例えば、お葬式の場において遺族の方に「頑張りましょう」「負けないでください」といった言葉をかけるのは時に適切ではありません。こういった言葉は、かえって相手の気持ちを逆撫でする可能性もあるためです。

遺族の方は、身近な人の死によってかなりセンシティブになっています。そのため、挨拶をする場合にはできる限りシンプルで簡潔を心がけるのが無難です。下手に、気を紛らわせようと余計な言葉を使ってしまうと、相手を傷つけてしまう可能性もあります。

遺族への気遣いを忘れずに

そのほか、遺族の方と長話をすることも避けましょう。遺族の方は、多くの人と挨拶をする必要があるため、そういった時間を奪ってしまうことは避けるべきです。

実際に、「ご愁傷様です」と伝えるにあたっては、シンプルに「この度はご愁傷様です」とだけ伝えれば問題ありません。より丁寧な表現をしたい場合には「この度はご愁傷様です。心からお悔やみ申し上げます」「この度はご愁傷様です。故人のご冥福をお祈りいたします」といった言い方をするのもよいでしょう。

お悔みで避けるべき「忌み言葉」と「重ね言葉」って?

さて、お悔やみで使ってはいけないワードについて、他の例についても紹介します。

「死ぬ」「滅ぶ」などの忌み言葉

葬式では使用してはいけないNGワードの一つに忌み言葉というものがあります。不幸や死を連想させる言葉として葬式の場ではふさわしくない言葉とされておりますので、注意しておく必要があります。

(忌み言葉の例)
悲しむ、死ぬ、滅ぶ、泣く、潰れる、悪い、消える、終わる、失くす、切れる、離れる……など

「再三」「度々」などの重ね言葉

重ね言葉も忌み言葉同様、葬式の場ではNGとなります。重ね言葉はある言葉を反復するため、不幸繰り返すことを想起させることから、縁起が悪い言葉として知られています。

(重ね言葉の例)
重ね重ね、再三、度々、いろいろ、益々、だんだん、みるみる、いよいよ……など
  • まとめ

    まとめ

【まとめ】言葉の意味を理解し、正しく使えるようにしましょう

以上、「ご愁傷さまです」という言葉の意味や使い方を始めとし、お悔やみの場におけるふるまい方の注意点について紹介しました。

「死」は誰にでも確実に訪れるもの。なかなか、日常生活において身近な存在ではありませんが、いた対面したときに、どういった言葉を選ぶべきか戸惑ってしまうこともあるでしょう。本記事が、そういったシチュエーションにおける言葉選びの参考になれば幸いです。