編集者は、雑誌・漫画・書籍などの出版物を作る際に、進行役として欠かせない役割を担っています。この記事では、編集者の仕事内容や編集者になるのに必要な資格やスキル、編集者になるための方法を解説します。

編集者の仕事内容

まずは編集者の仕事内容を正しく理解しましょう。

  • 編集者の仕事内容

    編集者の仕事内容

編集者とは

編集者の役割は、出版社の規模によって異なるものの、企画から出版までのすべての工程、作業を把握しているのが編集者です。出版物を管理する、いわばプロデューサーのような役割を担っています。

大手出版社の場合

大手出版社での編集者の仕事は、業務の進捗やページ割りの決定、進行管理だけでなく、取材交渉などを行うこともあり、原稿がそろったらパソコンを使って編集作業を行います。

大手出版社は毎年就職先として人気があり、かなり高倍率です。4年制大学の文系出身者が多くを占めており、編集者や記者、カメラマンや営業など各人の役割がはっきりしていることが多いです。編集者として、複数の書籍を担当することもあります。

小規模な出版社の場合

小規模な出版社では、「いつも人手不足」という場合は少なくありません。記事の作成や写真選定、デザインなどを1人で行うような、大変ハードな環境に置かれることも少なくありません。

また、小規模な出版社勤めの編集者にはすべての業務に精通していることが求められるため、中途募集は経験者に限られていることがほとんどです。

webコンテンツの編集者とは

規模の大きいwebコンテンツや、会社が運営しているwebコンテンツになると、書籍や雑誌のように編集者を置いて作成している場合がほとんどです。

webコンテンツの編集者の仕事は、進行管理以外にも多岐にわたります。まず行うのはコンテンツの立ち上げや記事の書き方の設定、記事の企画。スタッフのアサインや取材手配、必要に応じた記事作成も編集者の役割となります。

記事公開後の拡散や効果の検証なども編集者の役割。出版社ではエディターと呼ばれるのに対して、webコンテンツの編集者は業務の幅広さからディレクターと呼ばれるのが一般的です。

編集者になるには? 必要な資格やスキル

未経験から編集者を目指すために、持っておくと有利な資格やスキルを紹介します。

  • 編集者になるには?必要な資格やスキル

    編集者になるには?必要な資格やスキル

編集者になるのに必要な資格

編集者になるために必要な資格はありません。士業のように有資格者に限るような規定はなく、能力さえあればなれる仕事です。

編集者はコンテンツを編集する立場の人なので、編集や校正、文書作成に役立つ資格があると有利です。

  • 校正技能検定(日本エディタースクール主催)
  • DTPエキスパート認証試験(公益社団法人・日本印刷技術協会主催)
  • webライティング能力検定(日本webライティング協会)

など

編集者になるために資格は必ずしも必要ではないものの、勉強してみて損はありません。スキルアップにも役立つので、編集者を目指すなら少しずつ取り組んでみるのもいいでしょう。

編集者になるのに必要なスキル・能力

編集者として活躍するには資格が必要ない分、スキルや能力を身につける必要があります。最低限必要なのが本を読む習慣。書面にあらわしたときの言葉遣いを身につけ続けられます。

また、編集者に必要となるスキルも身につけておくと、編集業務に携われる可能性が上がりますので、スキルアップが大切です。例えば、下記のようなスキルを身につけておきましょう。

  • Adobeのソフトの操作(Adobe InDesign、Adobe Illustrator、Adobe Photoshopなど)
  • MacintoshのPC操作

紙面編集やwebサイト編集に役立つソフトの操作に慣れておくことで、仕事の幅が広がり、業務で役立ちます。

編集者に向いている人

漫画や雑誌などコンテンツごとに、どんな人が編集者に向いているのかを紹介します。

  • 編集者に向いている人とは

    編集者に向いている人

漫画編集者に向いている人

漫画の作者と二人三脚で漫画を作り上げる漫画編集者には、さまざまな能力が求められます。漫画の専門的な知識を勉強できる熱心さや、より面白い作品に作り上げる発想力が必要です。また、漫画家と向き合い信頼関係を作り上げるためのコミュニケーション能力や、スケジュール管理能力も必要不可欠と、高いスキルが求められます。

1人で数人の漫画家を担当するケースもあり、漫画家に合わせて臨機応変に対応することも必要です。

漫画編集者は、漫画家と一緒になって漫画の構想を練り、より読者に共感を得るための漫画家のパートナー的存在です。漫画家が書いたネームをチェックして、台詞やコマ割り、バランスなどを確認する作業も漫画編集者が行います。

漫画ができあがったら原稿を受け取って、誤字脱字がないかのチェックや印刷所手配も役割のひとつ。スケジュール通り進行できるよう、こまめに調整しながら遅れないよう進める能力が求められます。

雑誌編集者に向いている人

雑誌編集者は、人が知らない情報を発掘できる人や、人と違う視点を持てる人が向いています。例えば週刊誌の場合は「人から注目を集めるにはどのようなコンテンツにすればいいのか」「どのようなタイトルにすればいいのか」「どのようなレイアウトなら注目を集められるのか」などを総合的に考えられる視点が必要です。

また、雑誌は定期的に発行されているものなので、締め切りとの戦いでもあります。いい内容の記事にしようとするあまり締め切りに間に合わなければ、たくさんの人に迷惑をかけてしまうことになります。短いスパンで発行するものだからこそ、時間管理能力が必要です。

書籍編集者に向いている人

書籍編集者に最も必要なのは、丁寧さと粘り強さです。書籍編集者とは雑誌以外の一般的な書籍の企画や立案、刊行に至るまでを行う人のこと。書籍化したい企画があれば、企画書を書いて社内の企画会議にかけ、判断を仰ぐことから始まります。企画会議に通過すれば著者に執筆を依頼するのですが、人気作家になるほどなかなか連絡がつかないこともありますので、候補を何人か挙げておくことも必要となります。

無事依頼を受けてもらい、原稿が届いたら、内容を精査するのも書籍編集者の役割です。表現や内容の確認をしたり、校正をしたりすることを重ねつつ、平行してブックデザイナーに本の外装や帯を依頼します。

チェックを重ね、カバーの色校正も済んだらやっと校了となり、書籍編集者の役割は終了です。長い時間をかけて行うので、丁寧かつ根気よく仕事ができる人に適正があります。

ファッション誌編集者に向いている人

ファッション誌編集者は、流行に敏感であることはもちろんのこと、コミュニケーション能力も求められます。企画を考えて誌面の構成を考えることはもちろんですが、モデルやカメラマン、スタイリストやメイクアップアーティストなど、撮影で関わるたくさんの人の手配も必要です。

撮影場所の手配や撮影への立ち会い、写真の選定なども役割に含まれます。行うべき業務がとても多く、関わる人も多いのでコミュニケーション能力が重要になるというわけです。

webコンテンツの編集者に向いている人

webコンテンツの編集者に欠かせないのが、数字の管理ができることです。紙媒体の編集者が気にするのは発行部数や実際の販売部数がどうなるのかです。さらに、読者アンケートからフィードバックを得て、次回作に生かしていきます。

一方のwebコンテンツの場合は、アクセス数や滞在時間などが数字で確認できます。広告を表示できたかどうかが売り上げに影響するので、タイトルや見出しの付け方、文字数や表現方法、言葉の選び方などに工夫しながらコンテンツを作成します。また、記事の差し替えが難しくないコンテンツなので、数字を見て反応がよくなければ掲載後のリライトや差し替えの判断も行います。

広告に関する基準が予告なく変更になることも多いので、柔軟に対応できる力も必要です。

編集者になるにはどうすればいい?

編集者として働くためにどうすればいいのかを紹介していきます。

  • 編集者になるにはどうすればいい? 編集者としての働き方

    編集者になるにはどうすればいい?

出版社へ就職するのが近道

本や雑誌を発行している出版社に就職すれば、本や雑誌の編集に携わることができます。とくに中途採用の場合はある程度の職種を定めて募集をかける場合も多く、編集者としての募集があれば見逃さないようにしましょう。

また、あらかじめ編集者に求められるスキルや資格を身につけておくことで、編集者とし採用される確率は上がります。

まずは出版社に就職できるよう、求人情報に目を配りながら就職活動を頑張りましょう。同時に編集者として活躍できるような、スキルアップも行っていくことが大切です。

アルバイトから始める方法もある

未経験だといきなり出版社の編集者として採用されることがほとんどなく、かなり狭き門になってしまうでしょう。しかし、編集者のアシスタントや他の業務のアルバイトとしての機会を含めると、出版社に就職できるチャンスが広がります。

最初は編集アシスタントなどのアルバイトからスタートし、徐々にスキルアップしていく道もあります。正社員として採用される方法に比べるとかなり時間はかかる方法となりますが、未経験者にとっては出版社に就職するための大きな足がかりです。

編集者になるには出版社での勤務から始めるのが近道!

編集者の仕事は、本や雑誌、漫画などを作る際に全体の進行管理するいわばプロデューサーのような役割があります。紙媒体の編集者になるには基本的に出版社に就職する必要がありますが、未経験者にはあまり門戸が開かれていません。出版社でのアルバイトから始めることも視野に入れながら求人を探してみましょう。

編集者になるには特別な資格は必要ありませんが、DTPや構成に関する資格やAdobeソフトのスキルなどがあれば役立ちますので、身につける姿勢が大切です。