2020年4月に改正健康増進法が施行され、これまで紙巻きタバコを吸っていた人も、いよいよ加熱式タバコに乗りかえようと考えている人も多いはず。もしくは、すでに加熱式タバコを持っているけど、他にもいいデバイスはないかと2台目を検討している人もいるに違いない。

  • 「アイコス」「グロー」「プルーム」「パルズ」の主流4社のデバイスを比較してみた

ここでは、「アイコス」「グロー」「プルーム」「パルズ」の主流4社のデバイスをすべて半年以上使ってみた筆者が、それぞれのメリットデメリットを比較。加熱式タバコ選びの参考にしてみてほしい。

はじめに:加熱式タバコとは何か

そもそも加熱式タバコは、紙巻きタバコのように直接タバコの葉に火をつけるのではなく、葉をさまざまな方式で加熱することでニコチンを発生させるもの。そのため、タバコ葉を燃やす際に発生するタールの量が格段に減少し、人体への悪影響も少ないと言われている。

加熱式タバコには、大きく「高温加熱式」と「低温加熱式」の2種類がある。今回紹介する主流4社の商品ラインナップは下記のように分けられる。

〇高温加熱式(中心加熱式)
※デバイスのブレードにスティックを差して加熱
・IQOS3 MULTI
・IQOS3 MULTI
・PULZE

〇高温加熱式(周辺加熱式)
※デバイスに挿入したスティックを側面から独自方式で加熱
・glo pro
・glo nano
・glo hyper
・Ploom S 2.0

〇低温加熱式
※低温の加熱で蒸気を発生させ、たばこ葉を通して喫煙
・glo sens
・Ploom TECH
・Ploom TECH+

基本的に、吸い応えは高温加熱式が強く、低温加熱式が弱い。その代わり、ニオイは高温加熱式の方が強く、低温加熱式が少ない。各社のデバイスによって、使えるカートリッジや操作性、メンテナンスの手間なども変わるので、自分のライフスタイルや好みに合ったデバイスを選ぶことをオススメしたい。

【アイコス】フィリップ・モリス

  • 左から「IQOS3 MULTI」「IQOS3 DUO」

吸い応えで選ぶならコレ「IQOS3 DUO」

吸い応えの強さがナンバーワンのアイコス。紙巻きタバコに近しい吸い応えとあって、乗り換えが一番スムーズなのも同製品だろう。連続喫煙ができないという弱点も2019年に発売された「IQOS3 DUO」で克服し、ますますファンを増やした。好みが分れるのは、「アイコス臭」とも呼ばれる独特のニオイと、加熱ブレードの破損やクリーニングの手間。それらを気にしないならば申し分なしの一台だ。

  • 「IQOS3 DUO」

〇DATA
高温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):20本
喫煙時間(回数):6分(14パフ)
充電時間:本体120分、ホルダー1分50秒
連続使用:2本
価格:9,980円

□POINT□


1.紙巻きに近しい圧倒的な吸い応え

2.チャージャー分離型は好みが分れる

3.加熱ブレードが折れやすい

アイコスの予備機に欲しい「IQOS3 MULTI」

強い吸い応えはそのままに、チャージャーが一体型となって連続喫煙可能&コンパクトになった製品がこちら。喫煙可能本数が10本と少ないので、ヘビースモーカーの人はこれ一台では心もとない。一日の喫煙本数が少ない人、「IQOS3 DUO」と併用したい人にオススメのデバイスと言える。「IQOS3 DUO」と「IQOS3 MULTI」の両方持ちなら、合計30本が喫煙可能とあって、長い外出や愛煙家の人の喫煙欲もしっかり満たしてくれそうだ。

  • 「IQOS3 MULTI」

〇DATA
高温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):10本
喫煙時間(回数):6分(14パフ)
充電時間:本体75分
連続使用:可
価格:6,980円

□POINT□


1.吸い応えはそのままでコンパクトに

2.チャージャー一体型で連続喫煙が可能

3.喫煙可能本数が10本と少ない

【グロー】ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン

  • 左から「glo sens」「glo nano」「glo pro」「glo hyper」

種類豊富なフレーバーが魅力「glo pro」

2019年10月に登場した「glo pro」は、アイコスに迫る吸い応えを実現した1台として注目を集めたデバイス。今はより吸い応えが強い「glo hyper」が発売されているので、キック力を求めるならそちらがオススメだが、スティックの種類の多さは今なお同製品が断トツ。他社にない珍しいフレーバーも多いので、気分やシチュエーションに合わせてスティックを選ぶ楽しみが得られるのは、この「glo pro」ならでは。

  • 「glo pro」

〇DATA
高温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):20本
喫煙時間(回数):ブースト3分、通常4分
充電時間:90分
連続使用:可
価格:2,980円

□POINT□


1.フレーバーの種類が豊富

2.充電が持つ限り連続使用が可能

3.アイコスより吸い応えは劣る

携帯性と機能性が◎「glo nano」

コンパクトで携帯しやすいサイズ感が魅力の「glo nano」。上記の「glo pro」と同じスティックが使用可能とあって、多彩なフレーバーを堪能することができる。ただ、喫煙本数が10本と少ないので、前述「IQOS3 MULTI」と同様に、「glo pro」のサブ機や2台目として併用するのがオススメだ。

  • 「glo nano」

〇DATA
高温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):10本
喫煙時間:3分30秒
充電時間:60分
連続使用:可
価格:1,980円

□POINT□


1.コンパクトで携帯がしやすい

2.ブースト機能がない

3.喫煙可能本数が10本と少ない

強い喫味を求めるなら「glo hyper」

同社でもっとも強いキック力を実現したのが、2020年4月に発売された「glo hyper」。前述の「glo pro」よりも、スティックが4mm太くなったことで強い吸い応えを実現している。基本的な仕様や見た目は「glo pro」とほぼ変わりないが、「glo hyper」用の専用スティックしか使えないので注意が必要。現状ではまだ種類が少ないので、これからのラインナップ充実に期待したい。

  • 「glo hyper」

〇DATA
高温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):20本
喫煙時間:ブースト3分、通常4分
充電時間:90分
連続使用:可
価格:3,980円

□POINT□


1.「pro」より強い吸い応え

2.充電が持つ限り連続使用が可能

3.まだスティックの種類が少ない

気分転換の軽い一服に「glo sens」

同シリーズで唯一の低温加熱式タバコが、2019年8月に登場した「glo sens」だ。他社の低温加熱式タバコとは異なり、同製品のコンセプトは"アロマを楽しむ"。キック力は追求しておらず、とにかく豊かな香りを楽しめる珍しいデバイスとなっている。高温加熱式タバコとの併用で気分転換の一服に使ったり、自宅や車中といったシチュエーションで使い分けたりして活用すると重宝しそうだ。

  • 「glo sens」

〇DATA
低温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):20本
充電時間:75分
連続使用:可(180パフ)
価格:980円

□POINT□


1.すぐに吸えて香りが豊か

2.低温加熱でニオイがほぼない

3.吸い応えはかなり少ない

【プルーム】JT(日本たばこ産業)

  • 左から「Ploom TECH+」「Ploom TECH」「Ploom S 2.0」

すぐ吸えてニオイもほぼなし「Ploom TECH」

日本における低温加熱式タバコのパイオニアと言えば、この「Ploom TECH」。その魅力は何と言っても、圧倒的なニオイの少なさ。タバコのニオイが苦手な人、室内での喫煙が多い人には重宝すること間違いなしだ。また、ボタンを押すなどの操作は必要なく、"ただ吸うだけで起動する"というシンプルな操作性も魅力。低温加熱式とあって吸い応えが少ないという点のみ、好みが分れるところだろう。

  • 「Ploom TECH」

〇DATA
低温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):カプセル5個分
充電時間:60分
連続使用:可
価格:2,500円

□POINT□


1.操作不要のシンプルな使い心地

2.低温加熱でニオイがほぼない

3.吸い応えは少ない

低温加熱で最強の吸い応え「Ploom TECH+」

「Ploom TECH」の唯一の弱点である吸い応えの少なさをカバーし、低温加熱式の中でナンバーワンの強い吸い応えを誇るのが「Ploom TECH+」。高温加熱式にも迫るキック力がありながら、ニオイは少ないという魅力的な商品と言える。ただ、強い吸い応えの代償として、リキッドの交換やボタン操作など「Ploom TECH」より操作性・構造は少し複雑化。慣れれば問題ない範囲なので、長く愛用するユーザーも多い。

  • 「Ploom TECH+」

〇DATA
低温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):カプセル5個分
充電時間:90分
連続使用:可
価格:2,980円

□POINT□


1.低温加熱なのに吸い応えが強い

2.「Ploom TECH」同様、ニオイがほぼない

3.リキッドやカートリッジの交換が少し手間

メンソールを吸うならこれ一択「Ploom S 2.0」

2020年7月に発売された「Ploom S 2.0」は、これまでにない"メンソール特化型"の高温加熱式デバイス。正直、前身「Ploom S」は喫煙可能本数や加熱待ち時間など使い勝手がイマイチだったのだが、同「Ploom S 2.0」はすべてが刷新され、使い心地が格段に向上した。"メンソール特化型"と謳っている通り、メンソールのうまみや爽快感は他のデバイスを凌駕。アイコスほどのキック力ではないものの、メンソールが好きな人にはぜひ選択肢に入れてほしいデバイスだ。

  • 「Ploom S 2.0」

〇DATA
高温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):20本
喫煙時間:通常4分30秒
充電時間:60分
連続使用:可
価格:3,980円

□POINT□


1.メンソールの吸い応え&味がトップクラス

2.メンテナンスが楽チン

3.低温加熱よりはニオイがある

【パルズ】インペリアル・タバコ・ジャパン

  • 「PULZE」

高温加熱なのに匂いが少ない「PULZE」

2019年5月に福岡限定で発売され、現在は全国展開されている新進気鋭の高温加熱式デバイス。中心加熱式の高温加熱とあって、アイコスと同様の強いキック力が魅力。しかも、特有のニオイが軽減されている点もうれしい。唯一の難点は、構造が少し複雑でメンテナンスに多少の手間がかかること。慣れれば問題ないが、最初は少し戸惑う人が多そうだ。

  • 「PULZE」

〇DATA
高温加熱式
喫煙可能本数(満充電時):20本
喫煙時間(回数):4分(12パフ)
充電時間:90分
連続使用:可
価格:2,880円

□POINT□


1.アイコス並みの強い吸い応え

2.高温加熱の中ではニオイが少ない

3.メンテナンスや構造が複雑

※価格はすべて税込