■総評 「行きたい花火大会」ランキング 2020年版

調査の結果、今後開催が決まったら行きたいと思う花火大会が「ある」と回答した人は56.9%と、半数以上が行きたいと思っていることがわかった。都道府県別では、1位「東京都」(20.1%)、2位「大阪府」(10.8%)、3位「新潟県」(8.7%)、4位「神奈川県」(8.3%)、5位「秋田県」(6.9%)となり、やはり全国的にも有名な花火大会を開催しているエリアが上位にランクインしている。

次に、「開催されたら行きたい花火大会の具体的な名前」と、「その花火大会に行きたい理由」を見てみよう。

まず、「行きたい花火大会」では、1位「東京都」では圧倒的に「隅田川花火大会」が多く、8割近くが支持している。2位「大阪府」では、「淀川花火大会」と「PL花火大会」を推す声が目立った。3位「新潟県」は、大部分の人が日本三大花火大会の一つ「長岡まつり大花火大会」の名前を挙げた。4位「神奈川県」では票が割れているが、「みなとみらいスマートフェスティバル」「川崎市制記念多摩川花火大会」などが比較的多い印象だ。5位「秋田県」もまた、日本三大花火大会の一つ「大曲の花火」が圧倒的人気を集めている。

ちなみに神奈川の「川崎市制記念多摩川花火大会」は、多摩川をはさみ東京でも「世田谷区たまがわ花火大会」として同時開催される。多摩川の両岸で打ちあがる花火を両方楽しめる、ユニークな大会となっている。

「その花火大会に行きたい理由」としては、「綺麗だから」「有名だから」「打ち上げ数が多い」「技術が優れている」という王道のものが目立つ。それ以外には、「アクセスしやすい」「近くで開催される」「昔から行っている」「思い出がある」「知人から評判を聞いた」などの声が寄せられている。河川敷や湖畔、海の近くで開催される大会に関してはとくに、水面に映る花火が美しいという評価もあった。

日本の夏の風物詩となっている花火大会。冒頭でも触れたが、折からの新型コロナウイルス事態の影響で、今年は各大会が軒並み開催中止に追い込まれている。

そんな中、全国の花火業者有志が参集し、「Cheer up 花火プロジェクト 全国一斉悪疫退散祈願」を始動。去る6月1日の20時から5分間、全国各地で一斉に花火を打ち上げた。もともと花火大会は、「悪疫退散」を祈願として花火を打ち上げたことがルーツともいわれていて、まさに時宜を得た試みと言えるだろう。

また8月7日には、"withコロナ時代のモデルケースへ"との想いを掲げ、兵庫県・播磨で「3密回避花火大会」が開催される。会場はクラウドファンディングでの支援者だけに直前に知らされ、アクセスは自家用車のみ。来場人数は1,000人未満、ソーシャルディスタンスへの配慮や来場者に対する検診体制などを整えるなど、3密を回避した、まったく新しいかたちの花火大会となっている。

なかなか終息の兆しを見せない新型コロナウイルス禍。そんな中でも、全国の花火師やイベント業者はさまざまな工夫や努力で、元気や希望を届けようとしてくれている。来年にはどうか、夏の夜空に大輪の花が咲き乱れることを願ってやまない。

調査時期: 2020年7月14日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 506人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません