JR西日本の新たなラッピング列車「パンダくろしお『サステナブル Smile トレイン』」が7月23日から運行開始した。営業初列車となった「くろしお3号」の発車に合わせ、始発駅の新大阪駅にて、駅係員らによる列車の見送りが行われた。
特急「くろしお」に使用される287系をラッピングした「パンダくろしお」は、これまでに「パンダくろしお『Smile アドベンチャートレイン』」が2編成投入されており、今回デビューした「パンダくろしお『サステナブル Smile トレイン』」と合わせ、計3編成による運行となる。
和歌山県のテーマパーク「アドベンチャーワールド」とJR西日本が共同開発した「パンダくろしお『サステナブル Smile トレイン』」は、「SDGs(持続可能な開発目標) たったひとつの地球人、動物、自然が共存する世界」をコンセプトに、「人々が出会い、笑顔が生まれ、多様性と持続性あふれる安全・安心で豊かな未来に貢献したい」との思いを込め、ラッピングを施したという。
営業初列車の新大阪発白浜行「くろしお3号」は8時50分頃、新大阪駅3番線に入線。車体前面は「サステナブル Smile」を次世代に贈り継ぐ象徴として、ジャイアントパンダの親子をイメージしたデザインとなっており、子パンダのイラストがかわいらしい。車体側面には、「SDGs」のゴール(目標)17項目の中から選ばれた6項目をテーマに、人間と動物が自然の中で豊かに生活する様子が表現されている。
普通車の各座席に、ジャイアントパンダの親子をイメージしたオリジナル座席ヘッドカバーも取り付けられた(グリーン席と女性専用席は装飾なし)。デビュー当日は4連休の初日ということもあり、ユニークな外観を写真に収める人が多く、車内も和歌山・南紀方面へ向かう親子連れや若者たちでにぎわっていた様子だった。
「パンダくろしお『サステナブル Smile トレイン』」を使用した「くろしお3号」は9時1分、駅係員らが見送る中、新大阪駅を発車した。その後、取材に応じた新大阪駅長の福江直弘氏は、新型コロナウイルス感染症の影響もある中、「社員一丸となって感染予防に取り組んでいます。ぜひ安心してご利用いただきたい」とコメント。JR西日本のネット予約「e5489」の利用も呼びかけた。
「パンダくろしお」計3編成の運行予定は今後、Twitter等で運行前日の18時頃に案内される。白浜方面の「くろしお3・25号」、新大阪方面の「くろしお6・26号」は毎日、「パンダくろしお」のいずれかの編成で運転するとのこと。なお、「パンダくろしお『サステナブル Smile トレイン』」は2023年冬頃までの運行を予定している。