小田急箱根グループは、箱根登山ケーブルカーと箱根ロープウェイの乗換駅である早雲山駅舎の全面リニューアルを完了し、7月9日から供用開始すると発表した。

  • リニューアルした早雲山駅舎

早雲山駅の新駅舎は、「交通結節点としての乗り換え機能強化」をテーマに、鋼索線(ケーブルカー)では日本初となる昇降式ホーム柵を乗降ホームに設置したほか、エスカレーターと多機能トイレを新設し、バリアフリー化を推進。授乳室と救護室を設置したほか、1階フロアに噴石対策を施したことで、大涌谷周辺で火山活動が活発化した際に一時避難施設としても利用できるようになっている。

「大自然が一望できる駅舎の稀有な立地特性」も生かし、駅舎2階部分に展望テラス、足湯、ショップからなる新スポット「cu-mo(クーモ)箱根」がオープン。展望テラスでは、新鮮な空気に触れつつ、箱根外輪山や強羅の街並みから相模湾まで一望できる。足湯では強羅温泉とともに、風景やここでしか味わえない飲食メニューを楽しめる。

  • 足湯から望む景色

  • 展望テラス

  • 真っ白なポスト

真っ白でユニークなポストも設置しており、ショップで購入したポストカードに切手を貼って投函すると、大涌谷の風景印を捺して届けるという。なお「cu-mo」の名称は、駅名「早雲山」の「雲(くも)」と、箱根の伝統工芸である寄木細工を表す「木(もく)」から、シンプルで親しみやすいものとして考案された。

令和元年東日本台風で被災した箱根登山電車は、7月23日から全線で営業運転を再開する予定。小田急箱根グループでは、「もっと乗りたくなる箱根」「もっとまわりたくなる箱根」「もっとわかりやすい箱根」を実現するための大型投資を実施しており、2020年で60周年を迎える観光ルート「箱根ゴールデンコース」において、早雲山駅舎の全面リニューアル以降もますます磨きをかけていくとしている。