日本能率協会は6月23日、2020年度「新入社員意識調査」の結果を発表した。調査は4月2日~4月7日、同会運営の新入社員向け公開教育セミナーの参加者を対象に紙アンケート調査で実施し、307名(男性198名、女性109名)の有効回答を得た。

  • 働く目的

    働く目的

調査によると、新入社員の63%が「スペシャリスト志向」であり、その割合はこの10年で過去最高に。

また、働く目的を聞いたところ、「仕事を通じてやりがいや充実感を得ること」と回答した新入社員の割合が、昨年から10.4ポイント上昇の52.8%と半数を超えた。次いで「自分の能力を高めること」(42.3%)、「社会の役に立つこと」(34.5%)と続いた。

  • 理想の上司・先輩像

    理想の上司・先輩像

次に、理想の上司・先輩像を聞いたところ、「仕事について丁寧な指導をする上司・先輩」(59.3%)、「仕事の結果に対するねぎらい・褒め言葉を忘れない上司・先輩」(33.2%)、「言動が一致している上司・先輩」(32.9%)が上位に。上位3つの項目・順番に昨年と違いはなかったものの、「仕事について丁寧な指導をする上司・先輩」が昨年より14.8ポイントも上昇し、6割近くを占めた。

また、働くときの環境について何を重視するかを調べたところ、73.6%が「リモートな環境で働けること」を重視(「とても重要である」「やや重要である」の計)していることが明らかに。働くときの服装については、57.6%が「カジュアルな服装で働けること」を重視しており、特に、男性(47.9%)よりも女性(75.3%)の方が多いことがわかった。

コミュニケーションの取り方については、言葉の選び方は「どちらかというと相手に気を使って言葉を選ぶ」が最も多く40.7%。人との関わりについては、広く様々な人と関わりをもつよりも「気心の知れた人と深く付き合う」(74.3%)が多く、コミュニケーションの手段については、53.8%が、電話や対面よりも「メールやチャットツールなどを使って連絡する」を選択し、全体的にZ世代の特徴が如実に表れる結果となった。