俳優の柄本明が、オンライン型劇場としてリニューアルした浅草九劇(東京・浅草)で、6月5日と6日に一人芝居『煙草の害について』を上演することが決定。動画配信プラットフォーム・Vimeoを通じて、有料配信される。
本作は、柄本が1993年に構成・上演して好評を博した作品。その後も再演を重ね、今回、浅草九劇での上演が決定した。アントン・チェーホフの原作は上映時間20分程の短編だが、柄本は他のアントン・チェーホフ作品を部分的に取り入れつつ新たに書き加え、1時間程に仕上げている。チケット(2,000円税込)は、電子チケット販売プラットフォーム・PassMarketを通じて販売。
その他、浅草九劇では、6月7日に福井晶一によるトーク&ライブ『It's Sho-Time』、6月17日と18日に大鶴佐助と大鶴美仁音による二人芝居『いかけしごむ』、6月24日から26日に中村まこと&藤間爽子、山口森広&町田マリーによる二人芝居『タンスのゆくえ』をそれぞれ上演する。
長谷川京子、真木よう子、新垣結衣らが所属する芸能事務所・レプロエンタテインメントは22日、運営する浅草九劇を「オンライン型演劇場」としてリニューアルすると発表。新型コロナウイルスの影響でオンライン配信需要が高まったことを受け、浅草九劇では設備やスタッフを常設していることから今後は配信の企画やサポートにも力を入れ、「オンライン配信を通じて『エンタテインメントの再開を心待ちにしているお客様一人ひとりと、クリエイターとが手を取り合うことのできる』、そんな劇場を改めて目指します」と宣言していた。
■柄本明コメント
演劇人としてまた俳優として、何かやらなければと考えていたところ浅草九劇から声をかけていただきました。よろしくお願いします。
■福井晶一コメント
今こそ文化、芸術の力が試される時。「オンライン型演劇場」としてリニューアルした九劇の今後の可能性に大いに期待します。初めての試みでどうなるかわかりませんがゲストの坂元健児さんと共に楽しい時間をお届けできたらと思います。
■大鶴佐助コメント
最近夜にタバコを吸いに外へ出ると人影が全く無く東京なのに寂れた空気を感じる事があります。そういう時僕は、もしかしたらこの世界に今存在しているのは自分だけなのではないかと錯覚して人を見つけるまで少し歩きます。通りに出れば人なんてすぐ見つけ僕は安心し少し後悔します。「いかけしごむ」はそういう空気や匂いの漂いが最近の夜に似てるものを感じました。暗い夜の街のもっとも深いところへ姉と行ってみたいと思います。
■田村孝裕コメント
演劇のエンジンをそろそろかけようと思います。しかし乗ったことのない新車です。九劇さんが用意した新車とともに、新たな演劇の形を模索します。全力でアクセルを踏みますので一緒に体感していただけたら幸いです。