――武田さんは『キバ』終了から約半年後、『仮面ライダーディケイド』(2009年)の第20、21話で「ネガの世界」にいる紅音也=ダークキバとしてゲスト出演され、そして9年後の2017年には『仮面ライダービルド』の仮面ライダーグリス/猿渡一海役でレギュラー入りを果たします。『ビルド』のときに『キバ』時代のスタッフとの再会はありましたでしょうか。

『キバ』のころからずっと仕事されていたスタッフさんはけっこう多くて、久々に"帰ってきたな"という思いが強まりました。当時、助監督だったカミホリくん(上堀内佳寿也)や山口恭平さん、柴崎貴行さん(※柴崎監督の崎は立つ崎が正式表記)たちがみんな監督になっていて、僕としてはとてもやりやすかったです。

『ビルド』に出演して以来、よく子どもたちから「グリス!」「カシラ!」「カズミン!」なんて声をかけてもらうことが多くなりました。音也を演じているときは、外を歩いていても子どもがぜんぜん寄り付かなかったのに。音也が"奇人"だったからかなあ(笑)。一海は特に、男の子からの人気が高かったですね。

ファンの方たちの愛情と熱意のおかげで、スピンオフVシネマ『仮面ライダーグリス』(2019年)も作られましたし、仮面ライダーを愛するみなさんへの感謝は計り知れないですね。これからもチャンスがあれば、「仮面ライダー」への恩返しの気持ちを込めて、何かアクションを起こすことができればと思っています。すでに僕と栄信(キャッスルハードスマッシュ/赤羽役)とで「こんなアイデアはどうかな」なんて、会うたびに話しているんです(笑)。

――『仮面ライダーキバ』の紅音也、および『仮面ライダービルド』の猿渡一海を愛してやまないファンのみなさんに、ひとことメッセージをお願いします。

いつになるかはわからないですが、また「仮面ライダー」の世界に戻って来られるように、日々を頑張りたいと思っています。紅音也は「昭和」のライダー、猿渡一海は「平成」のライダーですから、次は「令和」のライダーとして帰ってくることができたら最高ですね(笑)。僕の「仮面ライダー」としての出発点になった『キバ』をこれからも愛してほしいですし、新たに商品化された「CSMイクサベルト&イクサライザー」も楽しんでいただけたらうれしく思います。どうぞよろしくお願いします!