新型コロナウイルスの影響により、多くのドラマ収録が見合わせとなっている中、NHKは打ち合わせやリハーサル、本番収録も、直接会わずに行う“テレワークドラマ”『今だから、新作ドラマ作ってみました』(総合テレビ)を制作。あす8日、女優の柴咲コウが主演を務める第3夜「転・コウ・生」(23:40~24:10)が放送される。

  • 『今だから、新作ドラマ作ってみました』第3夜「転・コウ・生」

同局は「こんな状況だからこそ、ホッとできる時間をドラマでお届けしたい!」との思いで、ほっこりしたり、じんわりしたり、腹を抱えて笑ったり……そんなテレワークドラマを企画。4日に第1夜「心はホノルル、彼にはピーナツバター」、5日に第2夜「さよならMyWay!!!」が放送され、8日にラストとなる第3夜「転・コウ・生」が放送される。

「転・コウ・生」は、「会いたい」と思った人と魂が入れ替わる珍事が発生し……シバサキコウがむろつよしと入れ替わり、今度は、タカハシイッセイとも入れ替わって大混乱するというファンタジー・コメディ。脚本は森下佳子氏が手掛け、柴咲コウ、ムロツヨシ、高橋一生が出演。大河ドラマ『おんな城主 直虎』(2017)の脚本家、キャストが再集結し、『直虎』ファンにはたまらないシーンも用意されている。

制作統括の藤並英樹氏は、本作の魅力について「三人が突然“入れ替わっちゃう”ことから物語ははじまります。柴咲さんがムロさんを、ムロさんが一生さんを、一生さんが柴咲さんをなどなど・・・三者三様それぞれのシバサキコウ・むろつよし・タカハシイッセイをお楽しみください!(それぞれの“呼び名”にご注目!) 何より高橋一生さんがネコになります。そしてネコとシンクロする一生さん。にゃにゃにゃにゃっにゃにゃー! などなど、あげればきりがないほど見どころは満載です」とアピール。

「脚本づくりは出演者の皆さんへの取材をもとに、自粛生活の渦中で生きる登場人物たちのリアルな“いま”の気持ちをセリフに込めました。もちろんフィクションではありますが、“いま”を切り取る“ドキュメンタリー”といえるかも?」と、キャスト陣の“本音”も詰まっているという。

また、「メイクや小道具、衣装の準備から収録機材のセッティング、RECボタンを押すところまで、ほぼ全て出演者のみなさんの手によりドラマの収録を行いました」と説明。「特に柴咲コウさんのおしゃれな衣装、食器、料理、そして特別出演の“ねこ”ちゃんたちは必見! 柴咲さん演じるシバサキコウの素敵なライフスタイルを垣間見ることができます!」と、テレワークドラマならではの見どころも多い。

そして、「そんなドラマが生まれたのは、『今だから』伝えたい気持ちがある、『今だから』作りたいドラマがある、と脚本家・出演者・スタッフが心を一つにして、創意工夫とサービス精神で困難を乗り越えた結果だと思います。普段、私は『麒麟がくる』『おんな城主直虎』といった時間をかけて丁寧に作り上げるドラマに携わっていますが、『今だから』という思いの中で瞬発的に作り上げたこのドラマを世の中に届けられたことは、“いま”を切り取りすぐさま視聴者に届けるテレビの特性と新たな可能性を考えるきっかけになりました。『テレビドラマもなかなか捨てたもんじゃないな』みなさんに、そう思っていただければ、とても幸いです」と本作に込めた思いを語った。

(C)NHK