西鉄グループが2020年度の投資計画を公表した。投資総額は849億円だが、新型コロナウイルス感染症拡大にともない、従業員と顧客の安全と健康に最大限配慮しながらの事業運営となるため、必要に応じて投資計画の変更や実施時期の見直しを図るという。

  • 西鉄グループが2020年度の投資計画を公表。天神大牟田線で有料座席制度の導入検討も

2020年度は、福岡の中核となる拠点づくりとして、「福ビル街区建替プロジェクト」「旧大名小学校跡地活用事業」といった大型開発プロジェクトを着実に推進。沿線の魅力向上にも取り組み、天神エリアではイベント強化や情報発信など官民一体となったにぎわい創出とソラリアステージビルのリニューアル、沿線では雑餉隈~下大利間の新駅・高架下利用計画の検討を進める。

持続可能な交通ネットワークの整備として、JR九州との交通サービス連携推進やオンデマンドバス「のるーと」システムの他地区展開の検討、天神大牟田線への有料座席制度の導入検討などを行う。

新たな収益源の獲得をめざし、海外事業の拡大と国内他地域での展開を強化。東南アジアを中心に不動産事業を展開するほか、札幌でのホテル開業、雑貨店のドミナント出店などを予定している。

ICTを活用した商品・サービスの提供も強化し、デジタル乗車券の拡大や交通系ICカード連携などでMaaS分野における利便性向上を図る。福岡空港内連絡バスでの導入に向け、バス自動運転の実証実験にも取り組む。